出版社内容情報
平凡な男・【楊偉/ヤン・ウェイ】は、出張先のC市のホテルでミネラルウォーターを飲んだところ腹痛で倒れ病院に連れ込まれる。そこは巨大で得体のしれない不気味な迷宮だった。『三体』著者劉慈欣も瞠目する、中国SF四天王の一角・韓松が放つ不条理SF《病院》三部作開幕篇
内容説明
病院は街の基盤、病院はテクノロジー、病院はこの世のすべて。平凡なビジネスマン・楊偉は、ある日、仕事の出張先であるC市のホテルでミネラルウォーターを飲んだところ、腹痛で倒れてしまう。ホテルの従業員の女性たちに巨大な病院へ連れ込まれるが、外来には大量の患者が詰めかけており、なかなか検査の順番が回ってこない。楊偉は痛みに苦しみながら待つが、やがて病院内ではおそろしいほどに混沌とした状況が広がっていることがわかる。院内で商売をしはじめる者あり、遊ぶ者あり、苦しむ者あり、診断を求めて窓口に殺到している者あり…。楊偉はさまざまな検査を受けるが、なぜか治療はしてもらえない。逃げ出そうとするも、エントランスの外には病院に入ろうとする膨大な人の海が広がっていた。いまや“医療の時代”、すべての人が病んでいる社会だったのだ!中国SF四天王の一角、韓松が放つ、ダークで不条理なSFエンタテインメント“医院”三部作、開幕篇。
著者等紹介
韓松[カンショウ]
ハン・ソン。1965年、重慶生まれ。武漢大学でジャーナリズムの学位を取得。新華社通信の記者として勤務するかたわら、1982年に作家活動を開始、以後、多数の小説、エッセイを発表。劉慈欣・王晋康・何夕に並ぶ、中国SF界を先導する“中国SF四天王”のひとりである。本書を第一部とする“医院”三部作(『無限病院』、『悪霊祓い(仮)』、『死魂の群れ(仮)』)は中国において、ディストピア小説の分野に新たなランドマークを築いたと評され、すぐれた中国SF小説に贈られる中国星雲賞など、数々の賞を複数回受賞
山田和子[ヤマダカズコ]
1951年福岡県生。慶應義塾大学文学部中退。英米文学翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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