出版社内容情報
これはオーレリーの18歳から20歳までの悪戦苦闘の記録。優秀な成績で大学に入った彼女を待っていたのは、平等とは名ばかりの階級社会が押しつけてくる、平板で息もできない退屈の日々だった。メディアが報じない現代フランス社会の現実に肉薄するデビュー作
内容説明
オーレリーは18歳。グルノーブル郊外にある団地に生まれ、地元の大学に入ったばかり。勉学に励み、輝かしいキャリアを進み、両親の属する労働者階級から離れようと思ったのに、待っていたのは、息もできないほどの退屈と孤独だった。「平等社会」とは名ばかりのシステムに閉じ込められただけだった。友達も恋人もできず、鬱々としていたある日、コロンビア人留学生のアレハンドロに出会う。彼を通してオーレリーは外の世界を知るも、アレハンドロはやがて別の地へ行ってしまう。ここにとどまる意味を見失った彼女は、パリへ向かう。華やかな街での惨めな日々が待っているとはまだ知らずに―。経済危機と社会格差にあえぐ世代の人々のリアルを突きつけ、鬼才「ウエルベックの後継者」と評される、フランスの新鋭のデビュー作!
著者等紹介
メッシーナ,マリオン[メッシーナ,マリオン] [Messina,Marion]
1990年、フランス南東部のグルノーブルに生まれる。大学では政治学、やがて農学を学ぶ。フリーランスのジャーナリストとして活動しつつ、2017年にデビュー作となる本書を発表し、有力な紙誌で高い評価を得て、国際的に注目される新世代の作家となる
手束紀子[テズカノリコ]
パリ第一パンテオン=ソルボンヌ大学造形芸術修士課程修了、字幕翻訳家、フランス語翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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