出版社内容情報
2029年、パリで「新革命」が起きた。暴力の可視化と予防のため、あらゆる建物をガラス張りに改装し市民が監視し合う都市計画が締結されたのだ。――20年後、犯罪が激減したパリで裕福な一家3人が忽然と消えた。理想都市で起きた奇怪な事件の裏に潜む真実とは
内容説明
二〇二九年、フランスで「新革命」が起きた。ひとりの男性が性暴力被害を告発。法は頼れず、自ら加害者を殺害した。世間は彼に共感し、取りこぼされた被害者たちは各地で一斉に行動を起こした。これを期に、黙殺されてきた暴力の可視化と予防のため、あらゆる建物をガラス張りに改装し市民が監視し合う都市計画が進んでいった。―それから二十年。あらゆるプライバシーを犠牲に都市計画を受け入れた地区の犯罪は激減。警察官は役割を終え、平和な街を見守る「安全管理人」となった。そんな中、街きっての富裕地区で暮らす一家三人が忽然と消えた。事件を担当する元警察官のエレーヌ・デュベルヌは、捜査をとおして、社会への疑念を抱きはじめる。わたしたちはこんな世界を望んでいたのだろうか。透明性の理念と実情の狭間で悩み、傷つき、すれ違う人々を描いた注目作。フランスの高校生が選ぶルノードー賞受賞。
著者等紹介
アセンヌ,リリア[アセンヌ,リリア] [Hassaine,Lilia]
1991年生まれ。ジャーナリスト、小説家。文学を学んだのち、ジャーナリズムの学位を取得。新聞社やテレビ局で経験を積む。その後、2019年に小説家デビュー。三作目となる本書『透明都市』は、2023年、“高校生が選ぶルノードー賞”を受賞した
齋藤可津子[サイトウカツコ]
翻訳家、一橋大学大学院言語社会研究科博士課程中退(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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シナモン
藤月はな(灯れ松明の火)
ヘラジカ
ちえ
キクチカ いいわけなんぞ、ござんせん