出版社内容情報
夫が消えた。妻のハンナに残されたのは「彼女を守って」と書かれたメモと、夫の連れ子ベイリー。そしてベイリー宛ての大金が入った鞄。のちに夫が働くテック企業に巨額の詐欺の疑いがかかり、ハンナは失踪の謎に迫る――全米200万部のベストセラーサスペンス。
内容説明
ハンナは木工作家として38年間、独身生活を送ってきたがオーウェンという最愛のパートナーと出会い結婚した。日々は幸せに満ちていた。彼の娘ベイリーが自分を「母」として認めてくれなくても。結婚生活が1年と少しを過ぎたころ、突然オーウェンが消えた。ハンナに残されたのは、「彼女を守って」と書かれたメモ。ベイリーには大金の入った鞄。やがてオーウェンの働く会社に詐欺の疑いがかかり、FBIが家にやってくる。一体、彼は何に追われ、逃げているのか。娘を守る使命を託されたハンナは、ベイリーと共に失踪の謎に迫る。全米200万部のベストセラーサスペンス。
著者等紹介
デイヴ,ローラ[デイヴ,ローラ] [Dave,Laura]
1977年、ニューヨーク生まれ。本作は長篇6作目。著者初のミステリ小説にして、ニューヨーク・タイムズ・ベストセラー第1位を獲得。米国で200万部を突破する大ベストセラーとなり、Apple TV+にてドラマ化された
竹内要江[タケウチトシエ]
翻訳家。東京大学大学院総合文化研究科修士課程修了(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
星落秋風五丈原
36
プロット自体は王道だ。バックグラウンドについて話すことのなかったオーウェンの過去が、第三者の手によって明らかになる。最も自分をよく理解する人、かつ自分が理解している人だと思っていた夫が突然いなくなり、外部は犯罪者扱い。しっくりこないベイリーと暮らしていかなければならない。しかし「~しなければならない」という義務感だけで、にわか親子関係が構築できるわけがない。それでも守るべき子供を持つ母親として、かつ未成年を守る大人として、ハンナは独自に調査を開始。するとFBI調査員が彼女の前に現れる。2023/07/21
みつちや
22
自立しているハンナが最愛の夫と楽しみながら暮らしているのが魅力的で、連れ子ベイリーとの関係も歩み寄っていけば何とかなるだろうという微笑ましい状況から一変、夫の失踪である。迫られる選択に自分の勘と経験を信じてひたすら進むのがイイ。ミステリは癖の強いハードさと論理を思い描きがちだが、大人の柔らかさで成り立つ作品は稀有で良質の出来だと思う。2023/09/05
kyoko
19
愛する人の二面性、あるいは過去を手繰っていく話でギヨーム・ミュッソとかミシェル・ビュッシのフランス系に近い感じもあったけど、こちらは地に足がついたストーリー。最後近く、ああそういうことねとわかった後も、主人公ハンナの心情と勇気、そしてティーンエイジのベイリーの成長と変化が丁寧に描かれていて、最後までしっかりと読ませられた。ラストシーンはまるで韓国ドラマ。いやいや面白かった。2023/07/09
スイ
18
愛する人が、自分が思っているような人ではないかもしれない、というのは何度も繰り返されてきた物語だけれど、おおそっちへ行くのか、という驚きがあって新鮮。 16歳の女の子が一貫して「守られるべき子ども」として語られていたのがとても良かった。 余韻の残るラストもいい。2023/07/07
イエローバード
17
バツイチのオーウェンと結婚して一年のハンナ。ある日「娘を守って」とのメモを残して彼が失踪。継娘とのぎくしゃくした関係に苦労しつつも真相を探るが、やがてオーウェンは名前も過去もすべて嘘だったとわかり……。途中からドキドキして一気読み……なのだが、謎が解けるとあまりにもアメリカンなので個人的には好みではなかった。最後はひねりが効いていてとっても映像向き。ドラマ化されているらしいが映画のほうが良さそう。2023/08/23
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