不快な夕闇

個数:
電子版価格
¥2,970
  • 電子版あり

不快な夕闇

  • ウェブストアに1冊在庫がございます。(2025年05月18日 05時25分現在)
    通常、ご注文翌日~2日後に出荷されます。
  • 出荷予定日とご注意事項
    ※上記を必ずご確認ください

    【ご注意事項】 ※必ずお読みください
    ◆在庫数は刻々と変動しており、ご注文手続き中に減ることもございます。
    ◆在庫数以上の数量をご注文の場合には、超過した分はお取り寄せとなり日数がかかります。入手できないこともございます。
    ◆事情により出荷が遅れる場合がございます。
    ◆お届け日のご指定は承っておりません。
    ◆「帯」はお付けできない場合がございます。
    ◆画像の表紙や帯等は実物とは異なる場合があります。
    ◆特に表記のない限り特典はありません。
    ◆別冊解答などの付属品はお付けできない場合がございます。
  • ●3Dセキュア導入とクレジットカードによるお支払いについて
    ●店舗受取サービス(送料無料)もご利用いただけます。
    ご注文ステップ「お届け先情報設定」にてお受け取り店をご指定ください。尚、受取店舗限定の特典はお付けできません。詳細はこちら
  • サイズ 46判/ページ数 352p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784152102119
  • NDC分類 949.33
  • Cコード C0097

出版社内容情報

オランダの酪農家一家に育った10歳のヤスは、クリスマスの晩餐用に殺されるかもしれない自分のウサギの代わりに兄が死にますようにと神に祈る。その祈りが現実となった時、不穏な空想の闇がヤスを襲う。史上最年少でのブッカー国際賞受賞作。解説/鴻巣友季子

内容説明

オランダの小さな村の酪農家で育ったヤスが、赤いジャケットを脱がなくなったのは10歳の時だった。大切なウサギの代わりに兄が死にますようにと神に祈り、それがほんとうになったから。これ以上悪いことが起こらないよう外の世界から自分を守るためのジャケットだ。でも、どんどん家族は壊れていき、ヤスはますます自分の内に閉じこもる―史上最年少でブッカー国際賞受賞。詩人としても活躍するオランダ文学界の新星が、類いまれな表現力で“喪失”を描いた長篇小説デビュー作。

著者等紹介

ライネフェルト,マリーケ・ルカス[ライネフェルト,マリーケルカス] [Rijneveld,Marieke Lucas]
1991年生まれ(he/him)。オランダ・北ブラバント州の農家で育った作家、詩人。2015年、詩集Kalfsvlies(仔牛の羊膜)でデビューし、オランダ国内の新人詩人に授与されるC.Budding’賞の最優秀作品に選ばれる。2018年に出版されたデビュー長篇の『不快な夕闇』は、オランダのみで28万部を突破するベストセラーとなり、2020年に英訳版The Discomfort of Eveningが権威あるブッカー国際賞を受賞。同賞史上最年少の29歳での受賞となった

國森由美子[クニモリユミコ]
桐朋学園大学音楽学部卒、オランダ文学翻訳家、ライデン日本博物館シーボルトハウス公認ガイド(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

藤月はな(灯れ松明の火)

61
キリスト教の教えに根差した慎ましい生活を送るヤス一家。クリスマスに自分の飼っている兎が潰されるかもしれないと思ったヤスは神様に願った。「兎の代わりに兄マティアスを連れて行ってください」と。そこから不運とやり場のない罪悪感が彼女を追い詰めていく。死児や自己に意識を向ける余り、ネグレクトする両親のどうしようもなさが忌々しいが、現実的だ。そして聡明なハンナは家を出る必要があると悟るが、子供は簡単に逃げられないのも事実で。また、信仰が何も救ってくれない閉塞とその中で募る家庭の不和と爆発性は映画『ウィッチ』のよう。2023/07/29

ヘラジカ

53
あどけない少女の視線を通して、歪んだグロテスクな世界をこれでもかというくらいに生々しく描いている。幼い子供特有のコミカルな表現も、可笑しさよりは不条理な現実の醜怪さをより一層際立たせる効果を生んでいた。時折神経に触れるような文章があり、とても小説デビュー作とは思えない物凄まじい筆力である。「ここではない別の世界」の暗喩が頻出し、そのなかに有名ライフ・シミュレーションゲームのザ・シムズがあるのも興味深い。仮想世界で生き生きしているキャラクターとの乖離を想像すると不気味だ。得難い読書体験だった。2023/02/24

かんやん

29
クリスマスに可愛がっているウサギが料理されるよりは、兄を召して下さいと神に祈った酪農家の女の子。そして、実際に兄はアイススケートの事故で亡くなる……。子どもというのは条理を欠いた空想や発想をしたりするものだが、それを表現する比喩やしばしば汚い描写が活き活きとしており、瑞々しい言語センスに魅了される。しかし、この長さになると、それだけではさすがに辛いのではないか。いや、文学の目利きが評価して文学賞を受賞しているのだから、そんなことはないのだろう。ただ、かわいそうな、あどけない、女の子の独白なのである。2024/08/14

星落秋風五丈原

29
「兎の代わりに兄を連れていって」他愛のない願い事が現実になったことから不幸になる少女。表紙絵の目の表情は不安というより恐怖。2023/03/23

のりまき

23
苦しい読書でした。読み進めるのが辛かった。夕闇からどんどん暗くなっていくような。2023/05/05

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/20534585
  • ご注意事項

    ご注意
    リンク先のウェブサイトは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」のページで、紀伊國屋書店のウェブサイトではなく、紀伊國屋書店の管理下にはないものです。
    この告知で掲載しているウェブサイトのアドレスについては、当ページ作成時点のものです。ウェブサイトのアドレスについては廃止や変更されることがあります。
    最新のアドレスについては、お客様ご自身でご確認ください。
    リンク先のウェブサイトについては、「株式会社ブックウォーカー」にご確認ください。

最近チェックした商品