出版社内容情報
落ちぶれた元・レコード店主のヴェルノンは、亡きロックスターが遺したビデオインタビューを所有していた。人々がその内容を知るために、彼を探し求めているとは知らずに――。ルノードー賞受賞作家がパリの市井で生きる人々を滑稽に描く文芸三部作の第二巻。
内容説明
輝かしき90年代にパリでレコード店を営み「伝説」と呼ばれていたヴェルノン・シュビュテックスはいまや、家賃滞納でアパルトマンを追い出され、旧友の家を転々としたあげく、ホームレスに成り果てた。しかし、ヴェルノンの知らぬところで、多くの人が彼の行方を追っていた。映画プロデューサー、ドパレ。ドパレに雇われた女探偵ハイエナ。ジャーナリストのリディア。イスラム教徒の若き娘アイシャ。彼らの目当ては、ヴェルノンが所有する、亡きロックスターが遺したビデオ。その映像には何か大きな秘密が隠されているらしい。衝撃の真実がわかるとき、物語は予想もしない方向へ―。
著者等紹介
デパント,ヴィルジニー[デパント,ヴィルジニー] [Despentes,Virginie]
1969年フランス・ナンシー生まれの作家、映画監督、活動家。1994年、『バカなヤツらは皆殺し』でデビュー。2010年にApocalypse B´eb´e(早川書房 近刊予定)でルノードー賞を受賞。また、映画監督としても活躍し、『バカなヤツらは皆殺し』やBye Bye Blondieの映画化を自ら手掛けている。現在はゴンクール賞やフェミナ賞の審査員を務める、現代フランスを代表する作家である
博多かおる[ハカタカオル]
東京大学大学院およびパリ第七大学大学院博士課程修了、上智大学教授、フランス文学研究者・翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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