出版社内容情報
2060年代後期。個人情報を企業に提供することにより収入を得られる世界で人々が「個」を失いかけていたさなか、データを管理するトランスパランス(透明性)社の元社長が、殺人の罪に問われる。 温暖化で存亡の危機が迫る人類に、彼女が用意した壮大な計画とは
内容説明
自国第一主義による地球温暖化は終局を迎え、人類の生存域が北欧地域に限られた2060年代。グーグルによる個人データの完全な可視化は、人間から共感という能力を失わせていた。そんななか、アイスランドで暮らすトランスパランス(透明性)社の元社長が、個人データを人工的な体に移植し、不老不死を可能とする“エンドレス・プログラム”の準備を進めていた。それは、“考えること”を放棄した人類への最後の抵抗にして、ささやかな願いだった―仏のドゥ・マゴ賞受賞作家が放つ、この現在の先にある、不可避な未来への警告。
著者等紹介
デュガン,マルク[デュガン,マルク] [Dugain,Marc]
1957年、セネガル生まれのフランス人作家。1998年発表のLa Chambre des officiers(未訳)はフランスの権威ある文学賞ドゥ・マゴ賞を受賞し、12カ国語に翻訳され、映画化もされた。ロシア原子力潜水艦クルスクの沈没事故や、マレーシア航空機墜落事故の大規模調査でも知られ、作家活動のほか、ジャーナリスト、映像作家としても活躍している
中島さおり[ナカジマサオリ]
翻訳家、エッセイスト。パリ第三大学比較文学科博士準備課程修了。訳書多数。『パリの女は産んでいる』で日本エッセイスト・クラブ賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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