出版社内容情報
ポオの研究を続ける付き人は、街で遭遇した自分そっくりの人影に怯えていた。頼りの黒猫は、些細なことで喧嘩になったまま出張に出て傍にいない。時を同じくして家に届いた不審な絵葉書、次第に怪しくなる母親の言動……付き人の周囲で一体何が起きているのか
森 晶麿[モリ アキマロ]
著・文・その他
内容説明
大学院修了後に博士研究員となった私は、所無駅付近で自分そっくりの女性と遭遇する。白い髪、白い瞳、白いワンピースの彼女はあきらかにこちらを見つめていた。学部長の唐草教授の紹介で出会った反美学研究者、灰島浩平にその話をすると、様々な推理を展開する。本来なら黒猫に相談したいところだったが、黒猫の言葉―とにかく、まだ結婚は無理―がひっかかり、連絡できずにいた。白を基調にした都市開発計画が持ち上がる所無。自宅に届いた暗号が書かれた葉書。私そっくりの女性となぜか会っていた母の雪絵。いったい私の周りで何が起きているの―?アガサ・クリスティー賞受賞作から連なる人気シリーズ、待望の再始動。
著者等紹介
森晶麿[モリアキマロ]
1979年、静岡県浜松市生まれ。早稲田大学第一文学部卒業。日本大学大学院芸術学研究科博士前期課程修了。2011年、『黒猫の遊歩あるいは美学講義』で第一回アガサ・クリスティー賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ままこ
94
嬉しい第2部スタート。幻想的で不穏なプロローグ。謎の暗号。母の不可解な行動。小難しい問答はちんぷんかんぷんだけど美学的ミステリには惹きつけられる。鮮やかな黒猫の推理で解かれた暗号は…。毅然とした想いは切なく優しい。素直になれない私。マイペースな黒猫。二人の関係にヤキモキ。限度を知ってるとはいえあれはありえないとモヤモヤしてたけど…。うわっ〜黒猫❣️エピローグは甘美な余韻が残る。新たに癖のあるキャラクターも登場し今後の展開も楽しみ。2019/02/25
藤月はな(灯れ松明の火)
93
一部が「何を美学とし、理論を打ち立てるのか」に対し、二部は「如何に確立している美学の理論を脱構築するか」がテーマになっているかな。「美学の脱構築とは、対象の二項対立の反転ではない」という対話が興味深い。しかし、「アーサー・ゴードン・ピム」の話で登場する「テケリ・リ」と言う白い種族と言うと、クトゥールフ神話とか『プロメテウス』とか『エイリアン:コヴェナント』しか連想できないよorz後、黒猫が「今は結婚できない」と言った理由に思わず、ニヤニヤしてしまった。しかし、二人共、モテモテだからこれからどうなることやら2019/03/04
チロ子
40
図書館本。第二部スタートということで、またシリーズを追えることになり嬉しい!! 付き人や付き人の母、知人の前に現れた付き人のドッペルゲンガー?!ポストに届いた暗号文。進むにつれドッペルゲンガーさんがやらかしてくれ、付き人と一緒に「ヒィィ(;゚Д゚)!」となり、ラストはまさかの展開ですごいよ先生・・・。そうだったのか。と久々のシリーズに大満足!黒猫と付き人の会話がとても恋人同士の会話になってたり、最後には嬉しい進展。新キャラの灰島さんも良く、これから第二部が楽しみと思える作品でした。2019/01/17
那由多
38
二部がスタートするとは思いもしなかった。あざっす!美学、反美学、暗号、難しくって付いていけなかったわ。何回読んでも理解不能。読後『幕間 分身』箇所だけを始めから読み返すと、感慨深い。ドーナツ好きの反美学研究者、灰島の登場で今後さらに美学の難易度と面白さが増し増しの予感。新しいステージに立った付き人に、期待が高まります。2019/03/11
むつぞー
28
祝!シリーズ再開で第二部スタート! 今回はゴシックと反美学が語られる中に、ドッペルゲンガーに暗号という謎が絡んできます。 その中心にいるのは付き人の母親でしょう。それもあって第一作が思い起こされました。というより、下敷きにしてその上に構築された物語なのかもしれません。 彼女の選択・生き方とても素敵な女性ですね。 そう言えば母親の本を読むことについての言葉にドキッとしました。私…文章丸のみしてますから…。 新しい登場人物・灰島先生も今後出番があるでしょうし、シリーズの続編を楽しみにしています。2019/01/09