出版社内容情報
エアコンのリモコンを壊してしまい熱さにうだるSF研究会の前に、なんとタイムマシンがあらわれた!? 昨年第61回岸田國士戯曲賞を受賞したヨーロッパ企画・上田誠による、本広克行監督で映画化もされた青春SFコメディの傑作が劇団20周年記念に復活!
上田 誠[ウエダ マコト]
著・文・その他
内容説明
夏―とある大学の、SF研究会の部室。SF研究を一切しない部員たちと、その奥の暗室に居をかまえる、カメラクラブのメンバーたち。そんな日常に、ふと見ると、部屋の片隅に見慣れぬ物体。「これってタイムマシンじゃん!」どうやらそれは本物。興奮する一同。先発隊に選ばれた3人は早速タイムマシンに乗り込み、昨日へと向かうが…。大人気劇団「ヨーロッパ企画」によるSF青春コメディ、伝説の傑作!劇団の20年を網羅する語りおろしインタビューと、全上演履歴を収録。
著者等紹介
上田誠[ウエダマコト]
1979年京都府生まれ。劇団・ヨーロッパ企画代表。全公演の脚本・演出を担当。「冬のユリゲラー」「囲むフォーメーション」「平凡なウェーイ」「Windows5000」がそれぞれOMS戯曲賞最終候補となり、2017年、「来てけつかるべき新世界」で第61回岸田國士戯曲賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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chiru
123
SF青春コメディの傑作❕ うだるような夏、汗臭い部室、ほのぼのテンションの小学生レベルなSF研☆ 壊れたリモコンのために『昨日』にタイムトラベルするという、シンプルでスケールの小さい設定にくらくらする。タイムマシンを「そんな事に使っちゃうの?」って所が好き。完全にタイムマシンの無駄遣いだけど『無駄遣いこそ学生の特権』という謎の使命感がいい。行き当たりばったり展開から、すべてのつじつまが合う伏線回収のロングパスへ‼ 夏の暑さのせいにするタイムスリップっていいな!大好き!終わり良ければ全て良し♡ ★42020/04/05
へくとぱすかる
56
森見・四畳半続編の原案として興味深く読んだ。ストーリーはほぼ同じで、登場人物と舞台が異なる。例によってクーラーのリモコンを昨日から持ってくる話が、SF研の部室で展開されるのだが、部員同士の人間関係はあっさりしている。そのせいでパラドックスの追求が前面に出ている点、時間SFファンにはたまらない魅力だ。しかもこれは小説ではなく戯曲なので、上演時に観客にもパラドックスが納得できなければならない、という厳しい制約があったはず。よくぞ作品にしてくれました。それだけに読みやすく、時間SFの名作としても残る気がします。2020/09/09
まさおか つる
15
木暮。・・・・・・苗字ってさあ、変えられんのかなあ。2020/08/16
宇宙猫
14
挫折。戯曲だったので読み通せなかった。2022/09/06
不純
4
舞台サマータイムマシン•ワンスモアを見て衝撃を受けたのでそのままの流れで読みました。当然ながら本筋は同じでも映画とはかなり違う人物配置なので戸惑った。映画版はかなり別物として観るべきだったんだなあと思った。戯曲だけだと淡々と進んでいるように見えるが、役者陣の勢いとパワー間やテンポ、声量や動きの面白さがないと伝わらない力強さをもっている劇団だと思うので、(あとタイムマシンの演出方法や見せ方など)文面だけでは自分の貧弱な想像力が描ける限界にブチ当たってしまう。DVD買って舞台見てみよう。見てからまた読もう。2018/10/05