ゲノム革命―ヒト起源の真実

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ゲノム革命―ヒト起源の真実

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  • サイズ B6判/ページ数 360p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784152096104
  • NDC分類 469.2
  • Cコード C0045

出版社内容情報

現生人類がネアンデルタール人と交配していたとか、犬と一緒に絶滅させたとか、定説を覆す発見の裏には、隆盛著しいゲノムサイエンスが必ずありました。そこまで断言できるわけを丁寧に解説します

内容説明

「ヒトがネアンデルタールと交配していた」「ネアンデルタールはヒトとイヌとに滅ぼされた」など、われわれ人類が起源した大昔のことがいまも話題になる。しかし、何千年どころか何万年、何十万年も前のできごとなのに、どうしてそうはっきりと言い切れるのか?じじつ最近では、これまでの化石を主にした推定が間違っていたことも、しばしば明らかになってきている。それにしても、いったい何を根拠に「間違っている」と言い切れるのだろう?すべては遺伝子、ゲノムを研究する、ゲノミクスの発展のなせるわざ。ゲノミクスがヒトや霊長類起源の研究を革命とも言えるかたちで一新し、いかに刺激的な結果を出し続けているか。専門知識のない読者にもわかりやすく解説する、現代人必読の1冊。

目次

第1章 外見にはだまされることがある
第2章 森に生える何本もの樹々―ヒトにもっとも近い類人猿を探すDNAの探求
第3章 大いなる離婚―ヒトとチンパンジーはいつどのようにして分かれたのか?
第4章 過去の人口激減
第5章 われわれがヒトであることに関して、ゲノムは何を語るのか?
第6章 ゲノムで見た現生人類の起源
第7章 いまも続く進化の旅路
第8章 いとこどうしのキス―古代のゲノムの手掛かり

著者等紹介

ハリス,ユージン・E.[ハリス,ユージンE.] [Harris,Eugene E.]
ニューヨーク市立大学クイーンズバラ・コミュニティ・カレッジ生物学教授、ニューヨーク大学人類起源研究センター研究員。ヒトを含む霊長類の起源研究にゲノミクスを用いた草分けの一人

水谷淳[ミズタニジュン]
翻訳家。東京大学理学部卒業、同大学院修了。博士(理学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Tenouji

5
SNP解析などDNA解析技術の向上により、類人猿の進化について、随分とヒントが得られるようになったんだな。アフリカから地理的に離れるほどDNAの変異率が安定している…集団の規模と2種類の淘汰圧で変異の広がりが違うと…現状の人類についても、随分と理解が進んでいる。驚きだ。2016/04/21

smatsu

3
ゲノム研究の前線でどういうことが行われているか、そのアプローチ手法や現状での成果など、この分野に興味ある人向けにいろいろと書かれたガチな内容の本です。全体的にまだまだ発展中の分野なのでいまひとつ内容のまとまりが悪いというか歯切れの悪い部分はあります。難しい内容をできるだけわかりやすく説明してくれようとしている著者の誠意は感じられ、そういう意味で良書だと思います。私としてはそこまでこの分野に突っ込む気はなくてちょっと合わないかなーという感じでしたが…この分野に興味あるなら買ってよしだと思います。2021/04/10

清水勇

3
著者はこの本の目的を「ゲノムを使って古い疑問を新しい証拠に基づいて調べなおす方法を紹介」としている。これまでの常識が、ゲノムを徹底的に調べることで変わってきているのは驚きだったし、気の遠くなるような比較研究と、統計学を駆使した仮設の検証には脱帽した。一番の驚きは、ヒトは一本道をまっすぐに進化してきたのではなく、他の種と交雑しあい、影響を受け、右往左往(試行錯誤)しながら現在に来ていることだった。人がこの地球に90億もの数で繁栄している要因は、ゲノム解析にみられる「解を求めてあてもなく突き進む力」だと痛感。2016/05/25

aspheric

2
上野の国立科学博物館に系統広場という、進化の過程を床一面に葉脈状の系統樹で表した展示がある。1つの生命を起点としてそれは数え切れないほどに分岐し、ヒトはそのうちの1本に過ぎない。最も我々に近縁なゴリラ、チンパンジー、ヒトの分岐がどのように行われたかについてさえ、形態学的に解析できる程度に残された化石は少ない。しかしそこからゲノムを抽出できればはるかに多くの発見がある。分岐がスッパリと行われたのか、長い年月をかけて別れたのか。本書では科学的証拠からヒト起源に思いを馳せる。2016/06/10

1
種系統樹と遺伝子系統樹の不一致、集団遺伝学、ゲノムスキャンが解明するヒトの進化などを解説した遺伝人類学の良書。特に有効個体数の大きさが自然選択、遺伝子浮動に与える影響とか曖昧に覚えていたので、その点とても助かった。日本で出版される前から気になっていたんだけど、ペーパーバック版がちっとも出ないし、Kindle版も安くならないしで気付いたら邦訳書が出ていたパターン。でも日本語で読んで結果的に正解かも。元々オックスフォード大学の出版局から出ているだけあってやや難しめで、原著だったらちょっと大変だったと思う。2016/07/29

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