うそつき、うそつき

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うそつき、うそつき

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  • サイズ B6判/ページ数 400p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784152095763
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

国民を管理する首輪型嘘発見器の除去を生業とする少年にはどうしても外したい首輪があった……本年度小説推理新人賞に輝く超大型新人の二つ目の栄冠となった第五回アガサ・クリスティー賞受賞作

内容説明

国民管理のために首輪型嘘発見器の着用が義務付けられた世界。非合法の首輪除去技術を持つ少年フラノは、強盗犯、痣のある少女、詐欺師、不倫妻、非情な医者、優しすぎる継母など、様々な事情を抱えた人々の依頼を請けて日銭を稼いでいた。だが彼には密かな目的があった。ある人のために、特殊な首輪を探しだして、外すこと。首輪には複数のタイプがあり、中でも、フラノに技術を仕込んだ師匠ですら除去法を教えられず、存在自体ほとんど確認されていない難攻不落の型こそ、フラノが探す首輪・レンゾレンゾだった。レンゾレンゾを求めることがやがてフラノを窮地へ追いやり、さらには首輪に隠された秘密へと導いてゆく。人はなぜ嘘をつき、また真実を求めるのか。フラノが辿り着いた衝撃の結末とは?近未来の管理社会を生きる少年の苦悩と成長を瑞々しい筆致で描く、ディストピア青春ミステリ。小説推理新人賞とダブル受賞でデビューした超大型新人による、第5回アガサ・クリスティー賞受賞作。

著者等紹介

清水杜氏彦[シミズトシヒコ]
1985年、群馬県生まれ。千葉大学大学院工学研究科修了。2015年6月「電話で、その日の服装等を言い当てる女について」で第37回小説推理新人賞を受賞。同年7月、『うそつき、うそつき』で第5回アガサ・クリスティー賞に輝き、ダブル受賞の超大型新人として期待を集める(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

みっちゃん

109
嘘発見器の首輪の装着が義務づけられている、恐ろしい世界。非合法の首輪除去者として育て上げられた、少年の成長物語として読むのは、あまりにも痛々しい。彼を利用しようと近づく者たちの言葉に翻弄され、誰を信じてよいかわからず混乱し、幼い正義感がもたらす結果に、傷つけられる、この嘘をつけない世界で何と皮肉な事か。最後に明らかになる真実もあまりにも残酷だ。哀しい物語だった。2016/02/05

ゆかーん

62
国民に、首輪型嘘発見器を取り付ける義務が備わった世界の物語。その世界で密かに首輪の除去を行うのは、18歳の少年フラノ。首輪が支配する世界の中で、人々が苦悩することは何か、嘘をつくこと全てが誠実と言えるのか、「正義」を問いかける物語です。「嘘つきは泥棒のはじまり」と言いいますが、嘘をつくことで救われることがあるのも事実。誠実に伝えることで苦しむ人がいるならば、嘘のまま終わらせることも必要なのかもしれません。少年が守り抜こうとした少女が最後に発した言葉に、胸を切り裂されたようなピリリとした痛みを感じました。2016/12/08

だんじろー

62
これは凄い話だ。作者は、主人公をいったいどこまで傷付ければ気が済むのだろう。首輪除去希望の新たな依頼人が出てくるたびに、読者はその約4分後の世界を想像せずにはいられない気分になる。読後には強烈な余韻が漂い、心地よい疲労感がどっと押し寄せて来る。久しぶりに、忘れられない読書体験だった。もはや、ジャンル分けなどどうでもいい。良くも悪くも、読み手が思い切り翻弄される豪腕のエンタメなのは間違いない。首輪を外すリスクはすこぶる重いにもかかわらず、フラノも依頼人も妙にドライなのが不気味でならない。2016/02/23

masa

55
近未来、ディストピアもの。首輪型嘘発見器の着用が義務付けられた管理社会。無許可のもとに外そうとすると、首を絞められ即死する。対面して言葉を交わす人間は、うそつきの塊だ。野心、保身、方便、優しさ…裡なるものは様々だとしても。ある意味、「嘘」で世界は保たれていた。倫理がこわれた世界で、少年が生きてきた軌跡が切ない。細部にわたる首輪支配の世界観と、首輪に纏わる人の心理描写に心を持って行かれる。片山さんの装丁がとても素敵で、幻想的に溶け込み、まどろむ感がいい。この書が著者のデビュー作とな。次回作も気になるところ。2016/06/18

もち

54
「私も好きよ」◆嘘を探知する首輪の装着を強いられる世界。ぼくはその「除去者」として生きてきた。あらゆる死を見て、全てが嫌になっても、どうしても外したい首輪がある。難攻不落の型番、レンゾレンゾ。それが、あの人の首輪――■A.C賞受賞作。壮絶なSFミステリ。忘れ難い小説とは、こういう作品を指すのだろう。万人に勧められる物語かと問われれば、肯んじ難い。人を選ぶ、死と嘘に塗れた一冊だけれど、それでも確かに、心を揺さぶる切実さを感じた。2016/03/11

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