わが闘争―父の死

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わが闘争―父の死

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  • サイズ B6判/ページ数 592p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784152095626
  • NDC分類 949.63
  • Cコード C0097

出版社内容情報

父の訃報を受けて故郷に帰った作家は、父と過ごした緊張感に満ちた少年時代を思い出す。世界の読書人が夢中になった破格の大作が登場

父の訃報を受けて故郷に帰った作家は、緊張と不安に満ちていた少年時代を回想する。ジェフリー・ユージェニデス、ゼイディー・スミス絶賛。ノルウェーの成人九人に一人が読んだ傑作自伝的小説!

内容説明

想像を絶するほど赤裸々に描かれる家族の肖像と、青春の日々。世界を席巻した破格の自伝的小説。執筆に励む作家カール・オーヴェ・クナウスゴールは、十年前の父の死を回想する。冷たく専制的だった父は、少年時代にも、そしてその後にも、どこか遠い存在だった―。世界の読書人を熱狂させたノルウェー人作家のベストセラー。

著者等紹介

クナウスゴール,カール・オーヴェ[クナウスゴール,カールオーヴェ] [Knausg〓rd,Karl Ove]
1968年ノルウェー生まれの作家。ベルゲン大学卒業。1998年に発表したデビュー長篇でノルウェー文芸批評家賞を受賞。2004年に発表した長篇第二作は国際IMPACダブリン文学賞にノミネートされた。2009年に自伝的小説である『わが闘争―父の死』を発表。ノルウェーの文学賞ブラーゲ賞を受賞するなど高く評価されたが、一方で実在する人物を包み隠さず描いたことで議論を呼んだ。現在、妻子とともにスウェーデン在住

岡本健志[オカモトタケシ]
大学非常勤講師(北欧文学・語学)

安藤佳子[アンドウケイコ]
東京外国語大学卒業。オスロ大学基礎教養課程修了。在ノルウェー日本国大使館勤務を経て現在商社勤務(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

harass

62
ノルウェー作家の自伝小説。著者の少年時代から10年前の父の死のことをすべて実名で描く私小説的な内容。家族や父のエピソードなどは予想よりも強烈なものではなく拍子抜けするが、著者の世界観などに共感し、何よりも独特な丹念な描写が連なる語りに面白みを感じた。まどろっこしく感じるところもあり、万人には強くおすすめしないのだが、本国でよく売れたのが分かる。手元に置いておきたい本だった。解説にあるが実はシリーズものの第一作で、全六巻とあり驚く。訳はでるのだろうか……2017/04/15

星落秋風五丈原

25
作家が実名で綴った自伝。タイトルから子供時代厳しかった父との闘いが描かれるのかと思っていたら父は離婚を機に自滅し戦うまでもない。では何との闘争か、少なくとも第一巻では不明。アマチュアの自伝と比べて文章は確かにうまいが何か特別な輝きがあるのかと言われるとそうは感じない。闘争と銘打ったのであれば子供時代の誰にでも既視感のある風景を描くより一つテーマを絞った方がインパクトがあったのでは。実名に家族が反対したというのも納得。むしろ実を重んじるなら母が離婚を選んだ理由を提示するのが父に対してフェアでは。2015/11/11

funuu

17
心臓にとっては生とは単純なものだ。可能なかぎり鼓動を刻みつづける。そして止まる。遅かれ早かれ、いつかは、この鼓動を刻む運動もおのずから終わりを告げ、血液は身体のもっとも低い点に向って流れはじめて、外から見てもますます白くなる皮膚に、黒ずんで見える血溜まりをつくる。同じに、体温は下がり、肢体は硬直し、腸が空になる。これらの初期の変化は非常に長い時間をかけて情けな容赦なく起こるので、あたかも何かの儀式のような趣がある。まるで生命が特定のルール、ある種の紳士協定によって投降するようだ。死の代理人もまた従う、新し2016/04/10

Mingus

6
作品に対しての感想が非常に難しい。現代の文学の最高峰と謳われ、世界が絶賛する理由は、ノンフィクションとフィクションの境目がない徹底したドキュメンタリー性だろうか。作品は著者自身の幼少から青春時代までの回想と大人になり父との死を直面した二部構成になるが、父親自身の変容と著者自身の父との距離と眼差しの変わりように中々面食らい、著者の濃密な自我に辟易し読了に骨が折れる。著者が作中に書かれる場所によって作風は大きく変わると言っていたが、やはり北欧、寒いところはロシア文学のような執拗さが備わっているのだろうか?笑2016/07/27

Ecriture

5
人口500万のノルウェーでシリーズ60万部売れた自伝的小説。「家族は自分の目的ではなかった、彼らへの義務は果たすが、彼らでは人生の意義は満たせない」という宣言から始まるこの本に救われる読者は少なくないだろう。自分の時間を、人生を、取り戻すために有用な一冊。2020/09/17

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