トマス・クイック―北欧最悪の連続殺人犯になった男

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トマス・クイック―北欧最悪の連続殺人犯になった男

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  • サイズ B6判/ページ数 568p
  • 商品コード 9784152095442
  • Cコード C0098

出版社内容情報

トマス・クイックと名乗り、三十人以上を殺害したと自白して八件で有罪判決を受けた男。驚愕の事件を追うジャーナリスト、ハンネス・ロースタムは執念の調査の末、想像を絶する事実を暴き出す! 

内容説明

トマス・クイックと名乗り、30人以上の男女を殺害したと自白したスウェーデン人の男、ストゥーレ・ベルグワール。遺体の一部を食べたと自白したことから、「人食い」とも呼ばれた彼は、8件の殺人について有罪判決を受けていた。気鋭のジャーナリストが、この事件に興味を抱き、調査を開始。2008年6月からクイックと何度も面会を重ねる一方、関係者の取材を進め、裁判の資料、病院のカルテ、警察の取り調べ記録、現場検証を収めたビデオなどを丹念にあたっていく。連続殺人事件の裏に隠された想像を絶する真実。衝撃のノンフィクション!

目次

第1部(セーテル病院―二〇〇八年六月二日月曜日;セーテルの男;見出し ほか)
第2部(偽りの人生;連続殺人犯の出現;特別な患者 ほか)
第3部(風向きが変わる;十三のバインダー;犯罪記者 ほか)

著者等紹介

ロースタム,ハンネス[ロースタム,ハンネス] [R〓stam,Hannes]
1955年生まれ。37歳でミュージシャンからジャーナリストに転身し、スウェーデンテレビの調査ジャーナリストとして、スウェーデンの司法制度、警察権力に鋭く切り込むドキュメンタリー番組を数多く制作。その作品は高く評価され、スウェーデン国内のみならず国外でも何度も表彰された。肝臓および膵臓がんのため、2012年1月、死去した。享年56

田中文[タナカフミ]
東北大学卒。翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

くさてる

21
スウェーデンで実際に起こった連続殺人事件。しかしそれは冤罪だった。その謎を解明していくジャーナリストによって書かれた一冊です。人名や地名に馴染みが無いため読みにくい部分はあったけれど、ぐいぐい読み進めることが出来ました。驚くほど杜撰な捜査とそれを可能にした思い込みの連続、それを成り立たせた世論と専門家の欺瞞がしっかりと描写されていますが、感情に訴えるようなものではなく、冷静に書かれているのが読ませます。読み応え有りました。2015/12/09

ゆずこまめ

9
連続殺人犯の生い立ち的なものかと思って読み始めたところ、どんどん意外な方向へ。連続殺人犯の作り方、ゾッとしました。著者の極力冷静かつ公平でいようとする姿勢がよかった。2016/01/05

yooou

7
☆☆★★★ なんとか最後まで読みきりましたけども、どうにもまとまりがなくてこれ編集が悪いと思う。無駄と踏み込み不足が同時平行し、時間軸もぐちゃぐちゃで登場人物も入り乱れて現地でニュースを追っていた人たちはもう少し臨場感があるのかもしれないけれども、僕ら後発組みはただ迷子になるばかりでした。当事者の方はこの後無罪放免されている模様で、非常に重大な事件であるが故にもったいないことこの上ありませんでした。2015/10/17

sasha

7
30人を殺し、9件の殺人事件で終身刑を言い渡されたトマス・クイック。しかし、その自白はすべて嘘だった。自白が本当だったにしろ、嘘だったにしろスウェーデン史上最悪だったことに変わりはない。だって、嘘の自白で捜査が打ち切られた事件だってあったよね。それにしても怖いわ。検察官も、主任捜査官も、被告の弁護士さえも有罪に向かって突っ走ているのだもの。調査報道ジャーナリストの執念の結実だわ。残念なことに著者は2012年に病死しておりクイックの無罪放免を見てないんだよね。クイック本人は事件に関する本を執筆中だとか。2015/09/27

Fumihiko Kimura

5
スウェーデンと言えば、世界に数ある「国家」群でも、一種の理想型のイメージを持って居ったりするが、本書を読むに、セクショナリズム、権威主義、検察の腐敗等々、一般国家が有するところのある意味普遍的な「病理」を有しておるところに、小生などは妙に安心したりしてしまった。かかる病理をえぐり出したのが、スウェーデン放送のジャーナリストだったところに、政治学で言う健全なマスコミの機能の真髄を見た思い。我が国の同業連も水害といって無数のヘリコプターを飛ばす金あれば爪の垢でも煎じてはどうか。最後に、著者のご冥福を。2015/09/15

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