ハヤカワ・ノンフィクション<br> 日本‐喪失と再起の物語〈下〉―黒船、敗戦、そして3・11

電子版価格
¥968
  • 電子版あり

ハヤカワ・ノンフィクション
日本‐喪失と再起の物語〈下〉―黒船、敗戦、そして3・11

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ B6判/ページ数 336p
  • 商品コード 9784152094957
  • Cコード C0036

内容説明

フェアかつ徹底した取材、生き生きした筆致で浮き彫りにする「ジャパン・アズ・ナンバーワン」でもなく、「衰退必至」でもない日本の真の姿とは?国際世論を形成するジャパン・ウォッチャーの旗手による新たなる名著。下巻には邦訳版オリジナルの「あとがき」を収録。

目次

第4部 ポスト成長神話(承前)(ポスト成長期の日本―少子高齢化を超えて;約束された道―模索する若者たち;几帳の向こう側から―変化する男女関係)
第5部 漂流(日本以外のアジア―歴史問題の呪縛;異常な国家―二人の総理大臣の挑戦)
第6部 津波のあとで(福島原発事故の余波―それが明らかにしたもの;市民たち―新たなる社会の胎動;津波のあとで―復興へと歩む人々)

著者等紹介

ピリング,デイヴィッド[ピリング,デイヴィッド] [Pilling,David]
“フィナンシャル・タイムズ”紙(FT)のアジア編集長。2002年1月から08年8月まで同紙の東京支局長を務める。現在は香港を拠点に、中国、インド、東南アジアなどアジア各地を取材し、企業活動、投資、政治・経済などに関する時評や記事を執筆。1990年よりFT紙に加わり、チリ、アルゼンチン特派員、製薬・バイオ関連産業担当などを経て現職。The Society of Publishers in Asia Award、Editorial Intelligence Comment Award(UK)など受賞歴多数

仲達志[ナカタツシ]
翻訳家。“ニューズウィーク日本版”の創刊に参加し、副編集長として欧米ジャーナリストによる独自取材班を担当。その後、ポータルサイト「MSN」でウェブマガジンやニュースサイトの創設に携わり、マネージングエディターを経て、現在、フリー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

この商品が入っている本棚

1 ~ 2件/全2件

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

まーくん

38
フィナンシャル・タイムズ紙元東京支局長による日本近現代史下巻。戦後高度成長期を終え、”失われた20年”を迎えた日本について。海外では”すでに日本は終わった”という見方が大勢を占めたが、その後の世界経済の展開は、これはひとり日本の問題ではなかったという見方を示す。歴史の流れに身を置いていると、個々の出来事に目を奪われ、全体が見えない。時がたち、そういうことであったのかと思うことがしばしばである。日本を離れたところに視点を持つ著者にはその辺が良く見えてるようでは?黒船、敗戦そして3.11を迎えた日本の再起は?2018/02/24

おさむ

33
下巻は政権交代や東日本大震災、福島原発事故など最近の事象の説明が中心で、上巻に比べると深みに欠けました。ただ、小泉首相が靖国参拝を続けた理由がこの問題にけりをつける為だったとの裏話や、安部・鳩山両首相が手法は真逆なれど、日本を「普通の国」に変えようとした点は同じだったとする分析は腑に落ちました。2015/11/10

Tui

31
戦中戦後史、アメリカや近隣国との関係、少子高齢化、男女のあり方…日本の抱える問題点が、奇跡的なまでの読みやすさで網羅されている。まるで、日本人そして日本という国を俯瞰する眼を授けられた気分。著者は外国人という立場を最大限に活かし、様々な立場の日本人からコメントを引き出すことに成功している。日本人同士であれば生じたであろう、間や空気といったフィルターを介さぬ生々しい吐露の数々に、著者は、私たちへの期待のメッセージを託している。一人ひとりの判断と行動次第で、まだ何とか踏ん張れる余地がある国なんだと信じたいな。2015/04/18

壱萬参仟縁

29
引きこもりは貧しい家庭からも裕福な家庭からも生まれている(73頁)。非正規は今や全労働力の4割(84頁)。低賃金⇒低購買力⇒不況で、物価だけ上がれば、貯金減少⇒預金引き出しで銀行経営悪化⇒破綻ということはないのか? 米国と比べ、日本女性は45歳以上未婚は半分。また、離婚も半分という(108頁~)。米国と比べればマシという話。国策、信仰、神話、傲慢で隠蔽工作を何とも思わない原子力ムラ=原子力利用産業、経産省、規制官庁ネットワーク の文化(191頁)。 2014/11/10

ぐうぐう

17
デイヴィッド・ピリングの、この斬新な日本論に好感を抱けるのは、彼の記述が日本への親近感に溢れていること以上に、彼の論考がとてもフラットであるからだろう。例えばそれは、歴史問題における、日本の主張と中韓の主張の両方をきちんと紹介している点にも表れている。ジャーナリストともなれば、自身が信じるイデオロギーを起点に論を展開しがちだ。日本を肯定する主旨の本書において、しかし歴史問題では安易に日本の主張だけに加担しない慎重さが、そこには窺えるのだ。(つづく)2015/04/12

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/8638656
  • ご注意事項

最近チェックした商品