出版社内容情報
固い絆を持つ幼い兄妹は、貧しさのため離れ離れになってしまう。激動する時代に翻弄されながらも、兄は妹のことを思いつづけるが……ベストセラー『君のためなら千回でも』の作家が送る傑作長篇
内容説明
貧しい村に生まれた少女は、三歳のときに都会の子供のいない裕福な夫妻に引き取られる。親代わりとなって少女を育ててきた兄は、つらい別離の後も妹のことを思いつづけるが…『君のためなら千回でも』の優れたストーリー・テラーがおくる傑作長篇。全世界で４５０万部突破。
著者等紹介
ホッセイニ，カーレド［ホッセイニ，カーレド］ ［Ｈｏｓｓｅｉｎｉ，Ｋｈａｌｅｄ］
１９６５年、アフガニスタンの首都カブールで、外交官の父と高校教師の母のもとに生まれる。１９８０年に一家でアメリカへ亡命。サンタ・クララ大学で生物学を専攻した後、カリフォルニア大学医学部で学ぶ。医師として働きながら執筆活動をはじめ、２００３年に『君のためなら千回でも』でデビュー。２００６年に国連難民高等弁務官事務所（ＵＮＨＣＲ）の親善使節に任命され、また自身でもＮＰＯ団体“カーレド・ホッセイニ・ファウンデーション”を設立するなど、アフガニスタンの人々の支援を行っている
佐々田雅子［ササダマサコ］
立教大学文学部英米文学科卒、英米文学翻訳家（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
1 ～ 1件／全1件
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ソーダポップ
42
本書『そして山々はこだました』は、カーレド・ホッセイニの第３作。アフガニスタンの小さな村を舞台に貧しい家で育った兄妹の物語。その貧しさ故に妹は3歳のときに子供のいない裕福な夫婦に引き取られる。親代わりとなって妹の面倒を見ていた兄は、つらい別離の後も妹を思い続ける。この後の展開を楽しみに下巻へ続く。2021/05/05
miyu
26
「君のためなら千回でも」を読みたいと思いつつ少し時間が経った。なのにいきなりホッセイニの新作に手を出してしまった。冒頭、アブドゥラとパリの父親が物語るお話が、全てを象徴しているかのようだ。人は自分の愛する人が自分を置いて去ってゆくことで幸せになれるかもしれないと知ったなら、自分の哀しい気持ちを押し隠してその後の人生を歩んでいけるものなのだろうか。別れの哀しみはおろか、愛する人の存在さえも封印して忘れ去って。私にはそれほど大切な存在は、未だかつていなかったからその答えは解らない。不安な気持ちのまま下巻へ。2014/11/09
星落秋風五丈原
25
一人の人が知っていること、知れることなどごくわずかだ。とりあえず、自分のやっている事が正しいと思って人生を送っているが、知らないからこそ幸せな事もある。しかしどこかで秘密がほころびると、あっという間に知りたくないことまでいっしょくたにやってくる。自分の発した言葉はいつか消えるように思っているが、それは間違いだ。なぜなら、亡くなる直前にナビが発した言葉が、年月を経て国を越えて―まるで木霊のように―パリに届き、彼女の運命を切り開くこともあるのだから。2019/02/23
Porco
22
日本語で読めるアフガニスタンを扱った小説は数少ないと思いますが、カーレド・ホッセイニの長編3作はすべて良い。2017/06/10
umeko
14
面白い。ただ上巻を読んだだけでは、感想が形にならず。とにかく続きが気になるので、いざ下巻へ！2015/02/24
