プリティ・モンスターズ

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ B6判/ページ数 470p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784152094698
  • NDC分類 933
  • Cコード C0097

出版社内容情報

〈ローカス賞受賞〉クレメンタインは二度命を助けられた少年に恋をし、ジガニーは仲間から??試練?≠ノ連れ出される……少女たちの奇妙な友情を綴った表題作ほか、瑞々しい感性で描く最新作品集。

内容説明

少女たちの奇妙な友情を綴ったローカス賞受賞の表題作。哀しくも明るい破滅の風景を描く「サーファー」。傑作ファンタジイ「パーフィルの魔法使い」。現代アメリカ女性文学の新しい潮流を代表する作家リンクの最新作品集。全10篇収録。

著者等紹介

リンク,ケリー[リンク,ケリー] [Link,Kelly]
1969年生まれ。コロンビア大学で学士号、ノースキャロライナ大学で修士号を取得。1995年に「黒犬の背に水」でデビュー。2005年に発表された第二短篇集である『マジック・フォー・ビギナーズ』(ハヤカワepi文庫)は、ヒューゴー賞ほかを受賞した「妖精のハンドバック」、ネビュラ賞ほかを受賞した表題作を収録、2006年のローカス賞短篇集部門を受賞した。2008年に刊行された『プリティ・モンスターズ』は、第三短篇集に当たり、表題作がローカス賞中篇部門を受賞している

柴田元幸[シバタモトユキ]
1954年生、英米文学翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

この商品が入っている本棚

1 ~ 2件/全2件

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

藤月はな(灯れ松明の火)

74
パチパチ・キャンディー入りアイスクリームのようにキュートな見た目なのにビビットで時々、ビクッとするような体験と自分の中にスゥと溶け込むような感覚、同時に思い出す子供時代の感情を味わえる短編集。「墓違い」では、この作者は下手糞な詩を書く詩人気取りをチクリ、チクリと貶すことが好きみたい。でも『サーファー』の主人公みたいなイケてると思っているけど、本当は違って傲慢でいけ好かない男の子への見方には共感してしまいます。個人的に「パーフィルの魔法使い」、「専門家の帽子」、「モンスター」が好きです。2016/04/04

Y

50
読んでいるときに確かな実感として面白いと思ったのに、いざそれについて言葉にしようとするとつかみどころがない。着地点が見つからない。けれど、そんな心情に至ること自体がこの作品の自由さを物語っているんだろうと。ジャンル、展開、世界観、どれをとっても自在にのびやかに広がる。どの短編も思い通りにならない世界に対峙した少年少女の心情が描かれているけれど、読んだ後しばらくあっけにとられた。けれど日常生活の思いがけないタイミングでこの本を夢中で読んでいたときの感慨が蘇るような、そういう種類の面白さを持つ本なんだろうな。2014/10/07

marco

42
柴田元幸先生が「訳者あとがき」に書かれていたように、「たいていの小説を数冊読む時間」を要してしまった。かといってそれが苦痛だった、というわけではなく、豊穣なる創造力の海を泳ぐ夢見心地の時間だった。この短篇集には、創造物のモンスターの登場する作品と子どもの心に宿るモンスターの登場する作品とが自然な形で共存し、ひとつの見事な作品として成立している。個人的には、かえって子どもの心に宿るモンスターのほうが、実際に存在しうるだけにゾッとさせられたが、そんな中にもおかしみが漂うのが、リンクの魅力。次は『プロット・アゲ2014/09/20

miyu

36
本当にやっと読み終えた。翻訳はとてもよいのに何故だろう。けして嫌いな物語ではないし楽しく読めてもいいはずなのに、全然ウキウキした気持ちになれなかった。かなり覚えのある胸苦しさとシンドイ感覚がひょいっと甦ってきて、それがことのほか私を苦しめた。どの物語も身に覚えがありすぎて。自分や周りの子達の、この年代特有の気難しさとか底意地の悪さとか面倒くささ。なのに脆くて危うくてどうしようもないとことか。嫌で嫌でたまらなくて、密かに封印して何もなかったかのように大人になってきた、そんな過去を突きつけられた気がした。2014/12/14

りつこ

25
幻想とも奇想とも括れない不思議な世界。子供の頃に見た映画や読んだ本のように、なにが待っているのか分からない、足元がぐらつくような感覚。親が死んで魔法使いに売られることと、親が再婚して急に新しい家族ができること。全然違うけど子供にとっては同じことなのだよなぁ…。しかしこの危うい感覚は決して昔の出来事ではなくて今の世界に感じる不安とも重なる。それだけに苦しくて読み砕くのに時間がかかってしまった。隔離された建物にたてこもるべきなのかエイリアンが降り立った外へ飛び出すべきなのか。正解は分からない。2014/09/30

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/8178603
  • ご注意事項

最近チェックした商品