出版社内容情報
一九七五年、パリ。母の葬儀を終えたカミーユに差出人のない手紙が届く。そこに書かれていたのは、自分の出生の秘密、そして数十年前の愛と憎悪の謎めいた物語だった。フランス発のベストセラー
内容説明
1975年、パリ。母の葬儀を終えたあとのカミーユに、ルイという男性から謎めいた手紙が送られてきた。宛先を間違えたのだろうか?しかし、それから毎週、ルイの手紙は届いた。ともに育った初恋の少女アニー、村の豪邸に暮らす夫婦、忍び寄る第二次世界大戦…ルイが書きつづる話に、カミーユは引き込まれていく。しかし、彼女は次第に疑いをいだきはじめる。自分自身もこの物語の一部なのではないだろうか―。フランスで40万部を突破した、秘密と愛の物語。
著者等紹介
グレミヨン,エレーヌ[グレミヨン,エレーヌ] [Gr´emillon,H´el`ene]
1977年にフランス、ポワイティエに生まれる。雑誌記者などを経て2010年に『火曜日の手紙』でデビュー。たちまちベストセラーとなり、五つの文学賞に輝く高い評価を得た
池畑奈央子[イケハタナオコ]
筑波大学比較文化学類卒、ロンドン大学修士課程修了、フランス文学翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ちょろんこ*勉強のため休止中
167
母を失ったばかりの主人公に、毎週謎の手紙が届く。手紙に描かれる物語と読み手である主人公の人生が同時並行し、やがて交わっていく。随所にちりばめられた伏線を回収していく展開はリーダビリティがあり、ぐいぐい引き込まれた。文芸作品でもあり、鮮やかな切り口のミステリーでもあると思う。手紙に隠された二重の秘密に気がついてラストはうっとり、呆然。ただ思っていたよりもエロティックなシーンが多く、電車の中で読んでいて赤面してしまった。いかにもフランス文学らしい、といえばいえるかも。重たく暗い作品だが、後味は悪くなかった。2014/07/27
Yuna Ioki☆
43
624-233-20 初読みで最後になるだろうなと思われる作家かも(笑)次に読む本が気になりすぎ&作品自体が合わないので内容が脳をすべりまくりでした(;´∀`)2014/07/21
RIN
29
読み始めは「これ、おもしろいのかな?」だったのが、いつの間にか頁を捲る手をとめられないほどに。まるで抒情的なフランス映画を見てるよう。なかなか明かされない謎の数々と一枚一枚薄紙を剥がすように見えてくる真実がもどかしくも物語世界に引き込んで離さない。謎の人物から毎週火曜日に届く手紙の語る物語をそれを読む女性の物語の交錯も巧い。おススメ。2019/02/12
アキ・ラメーテ@家捨亭半為飯
24
読んでいる本に追加する間も惜しく、一気に読了。 主人公の元に届く、毎週火曜日の手紙。送り主は誰なのか?書かれている内容は事実なのか? なんとなく、途中でわかってしまうのだけれど、それでも、ぐいぐい引き込まれて読んでしまった。2014/09/04
かもめ通信
22
母の葬儀を終えた後、たくさんの弔意の手紙に混じってとどいた1通の手紙。そこには、4人の男女の物語がつづられていた。誤配だろうか?創作だろうか?それとも実話?もしかして自分となにか関わりがあるのか?主人公の「今」と手紙の中の物語が重なり合い、いつしか溶け合う。サスペンスタッチの展開はまさに映像向き。フランスらしいシニカルで洒落た映画が出来そうな気がするなあ。2014/09/04
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