ハヤカワ・ノンフィクション
トレーダーの生理学

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  • サイズ B6判/高さ 20cm
  • 商品コード 9784152093516
  • Cコード C0033

出版社内容情報

バブルが膨らむのも、株価が暴落するのも、生理学で説明できる! ケンブリッジ大の気鋭の研究員がビジネスと神経科学の謎を解明する

バブルが膨らむのも、株価が暴落するのも、トレーダーの生理学的な反応に原因がある! ウォール街での活躍経験をもつケンブリッジ大学の気鋭の研究員が、ビジネスと脳神経科学の関係を解明する

内容説明

ゴールドマン・サックス、メリルリンチ、ドイツ銀行に勤め、ウォール街のトレーダーとして活躍していた著者は、インターネット・バブルとその崩壊を目の当たりにし、そのときの人々の行動から金融リスクと生理学の関係に興味をもつようになった。母校ケンブリッジ大学に戻り、研究をはじめた彼に、意外な結果が見えてきた。金融恐慌が起きれば、そのストレスのため身体に影響があるのは自明だろう。だが、経済と身体の結びつきは、実はそれだけではない。トレーダーや投機家たちの脳と身体の関係から、バブルが発生し、経済恐慌が起こるとしたら…。そして、ホルモンの濃度を調べることで、今日、利益をあげるかどうかを予測できるとしたら…。大儲けにつながる勘を強化できるとしたら…。あなたは生理学をどう活用する?現場を経験してきた著者ならではの臨場感あふれるエピソードも満載。金融と生理学の新たな領域を紹介する、刺激的な一冊。

目次

第1部 金融市場における心と身体(バブル市場の生物学;身体で考える)
第2部 勘を働かせる(思考のスピード;金融市場で働く勘)
第3部 市場の波(探索のスリル;熱狂を煽るもの;ウォール街でのストレス反応)
第4部 回復する力(精神を鍛える;化学物質と金融市場)

著者等紹介

コーツ,ジョン[コーツ,ジョン][Coates,John]
「神経科学とファイナンス」を専門とする研究者。ケンブリッジ大学で経済学の博士号を取得後、ゴールドマン・サックスやメリルリンチ、ドイツ銀行でトレーダーとして働いた経歴を持つ。そこでインターネット・バブルとその崩壊を目の当たりにしたのがきっかけで、2004年にケンブリッジ大学に戻り、金融リスクと生理学の関係の研究を始めた。現在はケンブリッジ大学ジャッジ・ビジネススクールのシニア・リサーチ・フェローである

小野木明恵[オノキアキエ]
翻訳家。大阪外国語大学英語学科卒業(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

めいけふ

5
人間の身体はまだまだ謎に満ちている。トレーダーと言う特殊な環境に置かれている人たちを調べることで今後もわかることがたくさんありそう。2014/02/02

だろん

4
トレーダーの行動分析を生理学からアプローチ。理性(脳)による判断というよりも体中から分泌されるホルモンの働きと脳とのフィードバックによって思考や行動が決定されていくというもの。国債と裁定取引の両トレーダが迎えるサブプライム・ショックの様子はスリリングで、暴落相場に臨場経験のある投資家・投機家ならアルアル状態で興味深いでしょう。個々の行動で市場が決まる以上、結局、急変の値動きは理性ではなく人間のテストステロンやコルチゾールなどが関わってると思ったほうが賢明か?急変の値動きはとても理性的とは言えないもんねえ。2015/06/21

人生ゴルディアス

3
人間が合理的であり続けることはない、という生理学的な研究。意識のあずかり知らぬところで体が勝手に危機を察知し、ホルモンを分泌し、その結果、意識に変容が生じるため、意識によって恐怖や混乱やリスク選考の変化という反応を抑えようというのは土台無理な話なのかもしれない。ただし、ホルモン分泌の原因であるストレスに対する反応は鍛えることができるらしい。ストレスに対する知見もたくさんあって、なるほど、と腑に落ちるところがしばしば。仕事のストレスが多い時には、未読本ではなく既読本を読みたくなるのにも理由があるようだ。2014/09/15

モート

2
「欲望と恐怖を、生理学的な反応からみて、それを組織として安定させる方策を、女性や高齢者を増やすことが考えられると提案し、さらに欲望と恐怖の生理学的な反応を、コントロールしやい歴史的担保のある心身相即の理を、生理学的観点から具体的に提案している」。場数を踏み免疫を高めて生理学的な概念の幅をとり、人生というトレーディングにレジリエンスを養って行きたいと思った。2019/08/14

nizimasu

2
最近、株式市場を巡る行動経済学の本がはやっているけど、こちらは生理学。特に相場の激しい動きに対して人間が情動的な部分で非常に過敏になるのかと驚くばかり。これって、いっぱんてきには人間にはむりではないか。塩漬けに投機的な行動。なるほど、平常心が難しいという結論にも納得2013/06/27

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