出版社内容情報
現実って何だ? 世界はどこでどうできた? 身の回りの見慣れた現実は、科学の目を通して語られると、魔法をかけたかのように面白くなる。フルカラーで若い読者も楽しめる「世界」の解説書。
内容説明
世界最高の進化生物学者/サイエンスライターによる大人から子供まで楽しめる「世界の仕組み」。
目次
何が現実で、何がマジックなのか?
最初の人間は誰だったのだろう?
なぜ、こんなにいろんな動物がいるのだろう?
ものは何でできているのだろう?
なぜ夜と昼があり、冬と夏があるのだろう?
太陽って何だろう?
虹って何だろう?
すべてはいつ、どうやって始まったのだろう?
いるのは私たちだけなのか?
地震とは何だろう?
なぜ悪いことは起こるのだろう?
奇跡とは何だろう?
1 ~ 2件/全2件
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ぐうぐう
19
正直、ドーキンスの本は、難解なものが多い。その主旨のおもしろさに行き着くまでに挫折してしまうこともあるくらいだ。ところが、本書は違う。ドーキンスは、ジンクスやスーパーナチュラルを鵜呑みにしてしまう大人と、まだ何も知らない子供達に向けて、科学を武器に世界の謎を紐解いていく。ゆえに、とてもわかりやすいのだ。世に言う奇跡と呼ばれる現象に驚きがあるのではなく、科学こそが驚きをもたらせることを、ドーキンスは優しく教えてくれる。本書を読んでいると、科学に対する自分の無知を思い知らされる。(つづく)2013/06/23
白義
13
一体誰が世界最初の人間だったのか、宇宙の全てはいつ始まったのか……そうした子どもが抱く根本的な疑問を、まずは世界の様々な神話を紹介して過去の考えを紹介し、そして正しい科学の解答を示してエレガントな世界の仕組みに驚歎させる一級の科学啓蒙書。ドーキンスの本は浩瀚で初心者には読みにくいものも多いが、本書ではエッセイストとしての才知がフルに発揮され、進化論に限らず宇宙科学や物理学、地学も含めた多面的なアプローチで科学する心、そして偶然により奇跡的な姿を見せる自然への畏怖を養ってくれる。神話は複数あるが科学は一つだ2018/05/29
ポテンヒット
12
「世界の秘密」とは、最初の人間は誰か?宇宙とは?運や奇跡とは?といった根源的な問いの事。それらの疑問を科学的に説明してくれるドーキンス博士に導かれての思考実験は面白く、ワークショップに参加しているような気持ちで読んだ。アメリカは最先端の研究を行う一方で、世界は神が作ったものと信じる人が多いことは、科学者として看過できないのだろう。理解できない事を超自然現象として片付けるのでなく、科学的な真実の答えを見つけていこう、その方がもっと世界が広がって楽しいよ、という博士のメッセージが強く込められている。2022/12/08
yooou
11
☆☆☆☆★ 読み物としてとてもよくできてました。しかしこのような本がでてこなければならなかった背景を考えるとやや暗澹としてしまいます。2013/05/25
ますん
5
面白ーい!いつも読むのに苦戦するドーキンス本ですが、子供向けにやさしく書いてくれたおかげでスイスイと読めました。読む前はなんだか不気味だった挿絵も、本文を読みながら見ればイメージを美しく個性豊かにふくらませてくれます。相変わらず聖書にあからさまに否定的です。子どもが自分で買うには高価すぎる本ですが、信心深い親御さんはぜったいに買い与えたくないでしょう。ゆえにドーキンス流の啓蒙はなかなか進まないのではないかと。2014/01/01