ウェットウェア―単細胞は生きたコンピューターである

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ B6判/ページ数 374p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784152092335
  • NDC分類 463
  • Cコード C0045

内容説明

大腸菌は「微分」が得意。神経などで配線されていなくても、単細胞生物やタンパク質にはコンピューター顔負けの計算ができるらしい。生物のまったく新しい様相を明らかにする刺激的なポピュラー・サイエンス。

目次

利口な細胞
シミュレートされた生命
タンパク質のスイッチ
タンパク質のシグナル
細胞の配線
ニューラルネットワーク
細胞の意識
分子の変形
団結する細胞
遺伝子回路
ロボット
生命の本質
ふたたびアメーバについて

著者等紹介

ブレイ,デニス[ブレイ,デニス][Bray,Dennis]
ケンブリッジ大学名誉教授。計算生物学・微生物学・神経生物学を専門とする現役の研究者である。2007年には欧州科学賞(the Royal Society and Acad´emie des Sciences Microsoft European Science award)を受賞した。分子細胞生物学の著名な教科書の著者である

熊谷玲美[クマガイレミ]
翻訳家・ライター。1975年生。東京大学大学院理学系研究科地球惑星科学専攻修士課程修了

田沢恭子[タザワキョウコ]
翻訳家。1970年生。お茶の水女子大学大学院人文科学研究科英文学専攻修士課程修了

寺町朋子[テラマチトモコ]
翻訳家。京都大学薬学部卒業。企業で医薬品の研究開発に携わり、科学書出版社勤務を経て現在に至る(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

YTY

0
タンパク質や遺伝子、細胞などのネットワークによって「計算」が行われているという、主にシステム生物学な解説書。2012/01/20

黒胡麻

0
単細胞生物には脳や神経系はないが外界に反応し制御された行動を行える。これはタンパク質や核酸などの分子による回路で膨大な情報処理をしているから。多細胞生物の細胞でもそれは同様だけど、その上でさらに何十兆個という全身の細胞が相互作用しあい、ニューロンは無数のシナプスで演算を行う…人間を作り上げているシステムの複雑さを思うと目がくらむようだった。2013/01/09

R-R

0
細胞なんてどれも同じ…私にもそう思っていた時期がありました…。高校レベルの物理を学んでいれば十分、と筆者は言うが、それでもやはり難しくはある。しかしながら生物とコンピュータの類似点や、生物をシミュレートすることの問題点、同じ細胞なんてものは一つとて存在しない等々、目からウロコの連続であることは確か。「利己的な遺伝子」よりもずっとSF的で、刺激的だった。ハード・ソフトに「ウェット」が加わるのが一般的になる、そんな未来も近いのかなァと思わせる一冊。2012/01/25

じいふう

0
★★★ 生物とコンピュータは似ている。細胞内では1つの酵素による触媒作用はトランジスタの働きとみなせる。分子の拡散が配線の代わりとなり、大規模な相互作用ネットワークとつながった多数のタンパク質は電気・電子回路のように作用する。そうしたタンパク質のネットワークはニューラルネットと共通な特長を持つ。こうした働きにより単細胞の細菌が環境を認知し運動を行える。神経細胞が1つの素子となって脳がニューラルネットと見なせるというのは当たり前だが、細胞内でも相当高度な情報処理がされているというのは目からウロコだった。2011/11/01

thinkeroid

0
8年間積読。細胞の生化学からなる、さまざまな階層性を伴う作用、酵素反応、エネルギー変換、運動、免疫、神経系……を「計算」とひっくるめて捉えて、ロボットやコンピュータと対比して考えようとする試みであるとひとまずは表現できるだろう。2020/01/02

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/4028976
  • ご注意事項