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リトル・ブラザー

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  • サイズ B6判/ページ数 448p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784152091994
  • NDC分類 933
  • Cコード C0097

内容説明

サンフランシスコに住む17歳のマーカス・ヤロウは、コンピューターやゲームに強い、ごくふつうの高校生。じつは、w1n5t0n―ウィンストンのハンドルネームをもつハッカーでもあった。校内に設置された歩行認識カメラをだましたり、居丈高な生徒指導主任の個人情報を調べたりするのは、お手のもの。だが、ある日、授業中に親友のダリルといっしょに学校を抜けだし、他の高校の仲間たちと遊んでいた最中に、世界が永遠に変わってしまう事件が起こった。サンフランシスコ湾で、大規模な爆弾テロがおこなわれたのだ。警報が鳴りひびくなか、避難しようとしていたマーカスたちは、テロリストの疑いをかけられ、国土安全保障省に拘束されてしまった。最初は尋問に抵抗していたマーカスだったが、やがて肉体と精神の両方をいためつける厳しい拷問をうけるはめに…。ネット仲間やガールフレンドとともに、強大な国家権力に対して果敢な戦いをくりひろげる高校生マーカスの活躍をあざやかに描く、全米ベストセラー長篇。ジョン・W.キャンベル記念賞、プロメテウス賞、ホワイトパイン賞受賞。

著者等紹介

ドクトロウ,コリイ[ドクトロウ,コリイ][Doctorow,Cory]
1971年、カナダのトロント生まれ。6歳からコンピューターに親しみ、9歳でプログラムを書いていた。現在は、人気ブログ“Boing Boing”の共同編集者、ブロガー、デジタル著作権の自由化を主張する活動家、SF作家として活躍している。12歳のころからSF作家をめざし、17歳で雑誌に原稿を売り、1998年に発表した短篇「クラップハウンド」で注目を集めた。第一長篇『マジック・キングダムで落ちぶれて』(ハヤカワ文庫SF)は、ローカス賞第一長篇賞を受賞

金子浩[カネコヒロシ]
1958年生、早稲田大学政治経済学部中退。翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Betty

13
邦題が軽い青春小説に感じてしまいそうだと思ったら、原書も同じだったwヤングアダルト小説。主人公は17歳のマーカス。PCおたくでハッカーの高校生。ネットゲーム中自爆テロに巻き込まれ国家(国土安全保障省)に拘束される。解放された後、理不尽な扱いに納得できないマーカスはネットを使って戦いを挑む!ざっくり書くとこんな感じ。恋愛と友情要素も込められ軽いようで、なかなか読まされる。日々の生活に自由が無くなったら?カメラ・盗聴などで監視される生活になったら?!主人公の父親の気持ちも分かる時点でヤングじゃないなぁ~^^;2011/11/15

Sanchai

11
"Makers"を読む前にドクトロウの唯一の邦訳作品を読んでおこうと思って手に取った。主人公は高校生だが、合衆国憲法が保証する個人の自由についてクラスで論じたり、ジェイン・ジェイコブズに都市計画論を知っていたりと結構大人で、オジサンでも十分楽しめる。特定秘密保護法や安保法制も時の政権が恣意的に運用したらこんなことができちゃうんじゃないかというイメージを具体的に持つにはこういう小説を読んでみるといい。でも、結局ベイブリッジ爆破テロの真犯人は誰だったのでしょうか?DHSの自作自演?もあり得る話の展開…。2015/10/07

ゆう

8
過度の監視社会となった国家にオタク少年が挑む、みたいな構図のヤングアダルト小説。コンピューターネットワークの仕組みや専門用語がいまいちわかってないので、時々読み飛ばしたけれど、スリリングな展開で面白かった。 誇張されてるのか実際これに近いこともあるのかわからないけど、民主主義謳ってる国でも国家権力の闇の部分はきっとあるんだよな。選挙はちゃんと行かなきゃいけない、国がやってることは無関心にならず見てなきゃいけない、と改めて思った。2019/07/28

supcub

8
面白くて一気に読めた。テロとの戦いが実は市民の自由を制限するものであるという問題を、青春小説(主人公の成長物語)に昇華させている。ハッキングに関する部分も現実味がある。 2011/05/20

スターライト

7
「大人が読んでもまったく物足りなさを感じない」ヤングアダルト向け小説(訳者あとがき)とのことだが、うーむ、サイバーテロと紙一重の主人公の物語にしか見えなかった。何が「正義」なのかはどこに焦点を合わせるかによって変化するので、「正義」だから実現されなければならないとの信念で、主人公マーカスみたいなことをしても、アメリカはいざしらず日本ではどれだけ共感を持って受け止められるか疑問。まあしょせん、17歳の少年のやることなのだからと、苦笑しておくのが最良の策か。2011/06/03

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