繁栄〈下〉―明日を切り拓くための人類10万年史

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  • サイズ B6判/ページ数 554p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784152091659
  • NDC分類 209
  • Cコード C0020

出版社内容情報



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内容説明

交易なくして農耕は成り立たなかった!「自給自足」はいかなる豊かさも生み出さない!都市化と化石燃料と化学肥料がもらたらされたからこそ、労働・生活環境は向上し、食糧危機を免れ、しかも自然をここまで保つことができた!そして技術革新を促すのは、資本でも知的財産権でも政府でもなく、「共有」である―。人類史上の各種の定説や常識を、著者は膨大な資料とデータにもとづいて次々と覆していく。人類の歴史はつまるところ革新の歴史だ。そしてイノベーションは累積的に拡大する。では、これらを踏まえた先にわれわれを待ち受ける未来とは?名著『やわらかな遺伝子』の著者が、圧倒的な説得力で謳いあげる「合理的楽観主義」宣言の書。

目次

第5章 都市の勝利―五〇〇〇年前からの交易(承前)
第6章 マルサスの罠を逃れる―一二〇〇年以降の人口
第7章 奴隷の解放―一七〇〇年以降のエネルギー
第8章 発明の発明―一八〇〇年以降の収穫逓増
第9章 転換期―一九〇〇年以降の悲観主義
第10章 現代の二大悲観主義―二〇一〇年以降のアフリカと気候
第11章 カタラクシー―二一〇〇年に関する合理的な楽観主義

著者等紹介

リドレー,マット[リドレー,マット][Ridley,Matt]
1958年、米国ノーサンバーランド生まれ。オックスフォード大学モードリン・カレッジを首席で卒業後、同大で博士号(動物学)を取得。その後「エコノミスト」紙の科学記者を経て、英国国際生命センター所長、コールドスプリングハーバー研究所客員教授を歴任。英国王立文芸協会フェロー、オックスフォード大学モードリン・カレッジ名誉フェロー。リチャード・ドーキンスらと並ぶ科学啓蒙家として世界的に著名で、その執筆活動により全米科学アカデミー図書賞、デイヴィス賞を受賞

大田直子[オオタナオコ]
翻訳家。東京大学文学部社会心理学科卒

鍛原多惠子[カジハラタエコ]
翻訳家。米国フロリダ州ニューカレッジ卒(哲学・人類学専攻)

柴田裕之[シバタヤスシ]
翻訳家。早稲田大学・Earlham College卒(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

たまきら

33
はい?そんなに楽観的でいいの?と首をかしげたくなる部分もあったんですが、過去のノスタルジーにばかり目を向けがちな人間が多い中、これはこれでよいのかもな、と思いました。高校生の時の社会の先生が、「日本人は綺麗な空気でミカンを食べる人生でなく、汚い空気でステーキを食べる人生を選んだ」と言ったときのことをいまだに思い出します。選択が生む文明。興味深い一冊でした。2020/01/22

MAEDA Toshiyuki まちかど読書会

31
人類の歴史を変えたイノベーションとして、1万年前の肥沃な三日月地帯(農耕)、2000年前のインド(ゼロの概念)、500年前のイタリア(複式簿記)、200年前のイングランド(蒸気機関)、50年前のカリフォルニア(クレジットカード)に並び、25年前の日本(ウォークマン)が上げられているのが嬉しい。ソニーのウォークマンⅡ最高(^^♪2019/08/04

アナクマ

30
【文庫版を読了】人類史に対する楽観また楽観。よく集めたものだ。能天気な片張りも徹底しすぎるとむしろおっかない。◉外れた楽観論を集めても一冊できるはずだが、どのみち未来は分からない。本というものは支持/不支持の二択ではないので、例証の数々は「人類捨てたものじゃない」「本当にそうだったらいいけどな」などと是々非々で楽しく読もう。『楽しい終末』との読み比べも吉。◉私自身は、10年前よりも10年分余計に生きられたということを寿ぐ者だ。楽観派・悲観派いずれも何かしら希望の杖を握って歩んでいることに変わりはないはず。2019/05/16

アナクマ

24
【文庫版を読了】(p.157)この難問に対するスミスの答えは、次のようなものだった。社会が機能するのに慈悲心と友情は必要だがそれだけでは十分ではない。なぜなら人間は「つねに膨大な数の人の協力と援助を必要とするのにもかかわらず、一生をかけてもかろうじて数人の知己を得るのが精一杯だ」からだ。言い換えれば、人びとは友情の範囲を超えて、見知らぬ人と共通の利害関係を確立する。ポール・シーブライトの言葉を借りれば、人間は見知らぬ人を名誉友人に変える。スミスは利他主義と利己主義の区別をまんまと曖昧にしてのけたのだ。2016/12/31

ネロ

21
日本人なら誰でも躓くだろう日本に対する記述の不可解さ。どんな資料を見たらヤギや羊が日本に群れをなしていた時代があったと思うのか。残念ながら、他のデータや文言も信頼ならなくなって飛ばし読み。/ また「銃・鉄・病原菌」ジャレドダイアモンドや「サピエンス全史」ユヴァルノアハラリと同類なため比べてしまうのだが、前述の著には面白味含め及ばないなといった感想。/ 人類史を語るに、超身勝手意訳をするとジャレドは"環境と模倣"、ハラリは"物語と虚構"。そしてこちらは"交換と専門化"と言ったところでしょうか。2023/10/17

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