内容説明
落雷による臨死状態から回復するやピアノ演奏にのめり込みだした医師、ナポリ民謡を聴くと必ず、痙攣と意識喪失を伴う発作に襲われる女性、指揮や歌うことはできても物事を数秒しか覚えていられない音楽家など、音楽に必ずしも好まずして「憑かれた」人々を温かく見守りながら、時にしつこく人間の頭の中にまといついて悩ませ、時に障害を治療する効果を発揮する、人間にとって不可分の存在であるように思われる音楽に共感を馳せる。脳神経科医サックスの待望久しい本格的医学エッセイ。
目次
第1部 音楽に憑かれて(青天の霹靂―突発性音楽嗜好症;妙に憶えがある感覚―音楽発作 ほか)
第2部 さまざまな音楽の才能(感覚と感性―さまざまな音楽の才能;ばらばらの世界―失音楽症と不調和 ほか)
第3部 記憶、行動、そして音楽(瞬間を生きる―音楽と記憶喪失;話すこと、歌うこと―失語症と音楽療法 ほか)
第4部 感情、アイデンティティ、そして音楽(目覚めと眠り―音楽の夢;誘惑と無関心 ほか)
著者等紹介
サックス,オリヴァー[サックス,オリヴァー][Sacks,Oliver]
開業医として活躍するかたわら、『レナードの朝』(アカデミー賞を受賞した同名映画の原作)、『妻を帽子とまちがえた男』(ともにハヤカワ・ノンフィクション文庫)を初めとする10冊の著書を持つ作家。在住するニューヨーク市のコロンビア大学メディカルセンター神経学・精神医学教授であり、コロンビア大学の学生、教職員をアートに親しませることを目的に設けられた「コロンビア大学アーティスト」に任命された
大田直子[オオタナオコ]
翻訳家。東京大学文学部社会心理学科卒(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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- 評価
2014年5月1日〜本棚
感想・レビュー
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