• ポイントキャンペーン

スペード&アーチャー探偵事務所

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ B6判/ページ数 380p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784152090928
  • NDC分類 933
  • Cコード C0097

出版社内容情報

ハードボイルドの名作『マルタの鷹』のルーツがここに。ハメットの遺族公認の前日譚。

内容説明

1921年、コンチネンタル探偵社を辞めたサム・スペードは、サンフランシスコに自身の探偵事務所を構えた。さっそく持ち込まれた依頼は、密航を企てている息子を止めてほしいという銀行家からのもので、調査するうちにスペードは、折しも発生した金貨盗難事件に巻き込まれていく。さらにスペードのもとには、プールで変死した男に絡む黒い噂、美しい中国人女性からの謎めいた依頼など、いわくありげな事件が次々と舞い込んでくる。そんなある日、スペードは旧知の同業者で汚れ仕事を得意とするマイルズ・アーチャーと再会。二人はパートナーを組むこととなり、かくして“スペード&アーチャー探偵事務所”が誕生することとなった!ハメットの研究家としても知られるゴアズが、文体、雰囲気、時代背景にいたるまで原作の世界を見事に再現。ハードボイルドの金字塔『マルタの鷹』のルーツを描く話題作。

著者等紹介

ゴアズ,ジョー[ゴアズ,ジョー][Gores,Joe]
1931年ミネソタ州生まれ。スタンフォード大学で文学修士を取得。運転手、ホテルの受付、英語教師など様々な職業を経たのち、12年間にわたって私立探偵として活動。1969年のデビュー作『野獣の血』でMWA賞最優秀新人賞を、短篇「さらば故郷」で同最優秀短篇賞を同時受賞。また後年、同最優秀TVエピソード賞も受賞している。MWA賞で三部門を受賞しているのはゴアズとドナルド・E・ウェストレイクのみ。ダシール・ハメットを探偵役に据えた『ハメット』(ハヤカワ・ミステリ文庫)は映画化もされ話題となった

木村二郎[キムラジロウ]
1949年大阪府生まれ。ニューヨークのペイス大学社会学部卒。作家、翻訳家、ミステリ研究家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

星落秋風五丈原

28
表紙絵は探偵事務所の扉になっている。三部構成になっており、第一部が一九二一年、第二部が一九二五年、第三部が一九二八年。三作ともとっかかりは平凡な人探しだが、人を探してあちこち動いているうちに重大事件に巻き込まれていく。『マルタの鷹』で相棒マイルズが殺され妻アイヴァと不倫関係にあったスペードは真っ先に犯人だと疑われる関係がどのように深まっていったかが描かれる。スペードから女性に迫っていくパターンはなくほぼ据え膳状態。心情を一切語らないハードボイルドタイプの男はこんなにモテるのか。羨ましいぞスペード。2018/07/09

もりくに

23
ハードボイルドの古典「マルタの鷹」の前日談。ダシール・ハメットの娘からの「後日談書いてよ」との依頼に、「ほとんど死んじゃったから、前日談なら」と書いた作品。探偵社を辞めて独立した、サム・スペードの活躍物語。密航を企てる息子を止めてほしいという銀行家の頼みから始まり、いろんな事件に巻き込まれていく様が、心理描写のない行動の記述を重ねていく、乾いた文体で綴られている。例えば、「確かにそいつか?」という問いに、「死や税金と同じく確かだ」と、ニヤリとさせる。著者は、ハメットの研究家で、文体などを再現とのこと。2017/11/15

紅はこべ

23
『マルタの鷹』前日譚。ハメット未読というミステリファンとしてあるまじき私が、ジョー・ゴアズの名前に惹かれて読んでしまった。期待に違わず面白かった。人物の心理描写を一切せず、行動のみで語る元祖ハードボイルドの魅力を堪能できた。ゴアズの達者なストーリーテラーぶりは、『路上の事件』で実証済みだが、本作が面白く、スペードが魅力的なのは、ゴアズの筆力のお陰か、原典のハメットの力があってのことか、やはりハメットは読んでおくべきなんだろうな。それにしてもスペードが甘いものを食べるシーンには驚いた。意外と健啖家。2010/02/03

ホームズ

10
『マルタの鷹』の前日譚。登場人物たちの人間関係が分かって良かったです(笑)せっかくアーチャーも登場したんだからもっと活躍させてあげても良かったのでは?(笑)最近フィリップ・マーロウを読んでいるので少し物足りなく感じたけど全体としては楽しめる内容でした(笑2011/09/28

釜煮蕎麦

2
「マルタの鷹」の前日譚。ハードボイルドの型というか雰囲気が好きな人には楽しめると思う。2015/10/05

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/474748
  • ご注意事項