ハヤカワSFシリーズ
ファントマは哭く

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  • サイズ B6判/ページ数 316p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784152090782
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

内容説明

太陽系外縁に発見されたマイクロブラックホールの周囲に人工降着円盤が建設され、全太陽系へのエネルギー転送システムが完成した。それから数十年が経過した西暦2189年、宇宙空間に適応した人類は、ファーストコンタクトに成功した地球外知的生命体ストリンガーとの、困難な意思疎通作業を継続していた。その頃、地球では建設中の軌道エレベーターにてテロが発生し、また小惑星ファーストライトにあるストリンガー都市が、未知の宇宙船(コードネーム:ファントマ)に攻撃されるという事件が起きる。さらに、人工降着円盤では謎の質量増加現象が発生していた―いくつもの謎が深まるなか、人類とストリンガーの関係もまた緊迫していく。異質な知性の交流が宇宙の構造に関わる謎に迫る傑作ハードSF。『ウロボロスの波動』『ストリンガーの沈黙』に続くAADDシリーズ最新長篇。

著者等紹介

林譲治[ハヤシジョウジ]
1962年北海道生まれ。臨床検査技師を経て、1995年『大日本帝国欧州電撃作戦』(共著)で作家デビュー。確かな歴史観に裏打ちされた架空戦記小説で人気を集める。2000年以降は、科学的アイデアと社会学的文明シミュレーションが融合した作品を次々に発表し、新時代ハードSFの旗手として活躍している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

k16

10
AADDシリーズ3作目。 知的生命体ストリンガーとのコンタクトに成功した前作から8年後の物語。 AADDと地球圏人類の話好きなんだけど、今作は分裂したストリンガー種と彼らを襲うファントマの謎に関する話が主だったかな。 人類間の理解受容はわかるけど地球外生命体側にも期待できるものかな。いや期待したい。 この観点でSEとのコンタクト話も続くのか?2021/08/24

ろびん

3
相互理解は難しいという話。2020/05/30

外道皇帝

2
「ウロボロスの波動」「ストリンガーの沈黙」に続くシリーズ3冊目。前作から8年後の2189年。未知の宇宙船がストリンガーの基地を攻撃。GLAは軌道エレベータにテロをしかけその隙に宇宙船を発進させるが・・・・。久しぶりのハードSFは読みにくい。作者の文体のせいなのか。それとも読解力が下がったのか?。異質な生命体とのコミュニケーションとかSEとか面白いんだけどなあ。2010/07/18

ぽんすけ

1
AADDシリーズ3作目、前回コンタクトに成功したストリンガーとの関係も結構進展。前作でも思ったんだけどこのシリーズってハードSFに分類されるんだけど、裏テーマ的なものはかなり哲学的だなって思う。今回は元は同じ生命集団だったストリンガーとセクト、AADDの人類と地球人類がそれぞれの差異を認め合いながら、理念として結ばれた広義の『人類』として、この太陽系で未来に向かって歩いていこうとする姿が書かれていた。読後感がさわやかでなんだか本当にこんな未来があったらいいなって思った。思わず星を眺めたくなった😆2020/08/29

女神の巡礼者

1
シリーズの前2作を読んでから時間がたっていたので最初は読み進めるのにもたついてしまいましたが、物語が佳境に入ってからは興奮の一気読みでした。長さも手ごろでJAPANハードSFを堪能させていただきました。ダークマターに関する科学書を読みたくなったほどです。そして林譲治さんにお願いです。仮想戦記もいいけれど、どうかこのシリーズの続きをはじめとして、もっとコアなSF書いてください。いろいろご事情はあるかと思いますが・・・。2013/04/29

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