内容説明
七百年前、日本が『太平記』の語る南北朝の動乱期を迎えた頃、英国でも三十年にわたる苛烈な戦いの日々がつづいていた。国力に勝る南のイングランドが、当時別国だった北のスコットランドの併合を企てたが、スコットランドが激しく抵抗したためである。野心家で政策と計略に長けたイングランドの王、エドワード一世は、大ブリテン島の統一、さらにはフランス征服を虎視眈々と狙っていた。一方、時代の流れに押し流されながらも、幾多の悲運を乗り越えて人間的に成長を遂げ、ついにはスコットランドの王として祖国を独立に導くことになるロバート・ブルース。本書は、対照的な二人の王の生涯を縦糸に据え、横糸に両国間の戦場での数々の死闘、フランス等を巻き込んだ国際政治の権謀術数、苛酷な時代を懸命に行き抜いた人々などを克明に描いた歴史物語である。本邦初、英国史に真っ向から挑んだ快作。
目次
第1章 スコットランド王の死
第2章 イングランド王の調停
第3章 ベーリョルの試練
第4章 ウォレスの勝利
第5章 ウォレスの敗北
第6章 ブルースの即位と蹉跌
第7章 ブルースの再起
第8章 ブルースのスコットランド征服
第9章 バノックバーンの決戦
第10章 和平
著者等紹介
小林正典[コバヤシマサノリ]
1942年大阪生まれ。1965年東京大学法学部卒、日産自動車(株)入社。経理畑、海外畑を歩み、5年間英国に駐在。日産自動車(株)常勤監査役、日本自動車工業会監事、公認会計士第三次試験委員、ジヤトコ(株)代表取締役副社長、阪和興業(株)社外監査役等を歴任(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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