内容説明
王国パロの遺児リンダとレムスは、ゴーラ軍に追われて、魔界ノスフェラスへと逃れた。そこは奇怪な妖魅が支配する果てしなき熱砂の王国だった。二人と行動をともにするのは傭兵イシュトヴァーン、小人族の娘スニ、そして豹頭の戦士グイン。彼らを追撃するのは、モンゴールの公女将軍アムネリス率いるノスフェラス侵攻部隊であった!人外魔境の砂漠に戦乱の砂塵吹き荒れる『ノスフェラスの戦い』『ラゴンの虜囚』を収録。
著者等紹介
栗本薫[クリモトカオル]
別名に中島梓。東京生まれ。早稲田大学文学部卒。77年中島梓名義の「文学の輪郭」で群像新人賞評論部門を受賞。78年『ぼくらの時代』で江戸川乱歩賞受賞。以後、作家・栗本薫、評論家・中島梓を使い分けて多彩な文筆活動を展開する。小説作品は、ミステリ、SF、時代小説、耽美小説と多岐にわたる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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大福
5
1巻よりも戦闘シーンが多く、次々と見せ場があって引き込む展開で読ませてくれる。朗々とした語りから開け、異形溢れる悪魔のノスフェラスに叩き込んでくれる風情。忠実なラク達が可愛らしく見えてくる不思議wこの世界が全部一人の頭の中にあるのかと思う壮大な抒情詩を味わえるけれど、ちょっと引っ掛かりもあるかな。一文の長さと、創り込まれた世界観や造語の中にポンっといきなり普通の言葉があってリズムがズレる・・・ような気も。しかしそれらを取っ払って余りある勢いと引力のある物語かと思います。2009/08/22
柊龍司@中四国読メの会&読メ旅&読食コミュ参加中
3
タイトル『虜囚』はどこで?と思っていたら、そこまで引っ張りますか。2009/08/09
myaown
2
グイン・サーガ新装版2虜囚。ほとんどが戦いの描写で思わず力が入り肩がこっていることに気づく。作者あとがきで、その後の話を小出しにされると先が読めてしまい残念。ハジメて読むモノにもこの先あの人たちの運命はどうなるのか?という楽しみを残して欲しい。30周年記念新装版を今ハジメて読んでいるのがイケナイのかもしれないが。未完の長編の難しい所でもあるのだろう。作者がこの時はまだ存命で30年が短く楽しいものだったと振返っているのが感慨深い。それにしても、この長い物語を詳細なプロットなしに書き始めてしまったとは驚きだ。2014/08/30
へたれのけい
1
淡々と読んでるな2017/03/08
きよ
1
あとがきの「若い物語」という表現がすごく心に残る。物語に年齢なんてないと思うけれども、作者や周囲、環境も含めたいろいろな要素が、「若い」という言葉に込められているように思った。2009/06/21