内容説明
「建国の父」が遺した奇跡のワインか?史上最高額のサラダドレッシングか?アメリカ第3代大統領ジェファーソンが革命直前のパリで購入したという「シャトー・ラフィット1787」。1985年に競売にかけられて以来、現在もまだワイン界を翻弄するボトルの真実に迫ったノンフィクション。
目次
ロット337
お忍び
宝探しの狂乱
ムシュー・イケム
来歴
「言われたことをやりました」
想定される価値
死の芳香
サラダ・ドレッシング
口当たりのよい染みだが、偉大ではない
ワイン探知人
わかりやすいもの志向
放射線
偽名の手紙
偽名の手紙
「偽者があふれている」
最後の垂直テイスティング
コークのボトル
幽霊粒子
マインハルトを追え
フィニッシュ
著者等紹介
ウォレス,ベンジャミン[ウォレス,ベンジャミン][Wallace,Benjamin]
ニューヨーク在住のジャーナリスト。ジョージタウン大学卒業後、「フィラデルフィア」誌の編集者などをつとめた。「GQ」「ディーテイル」「フード&ワイン」「サロン」などの雑誌、「ワシントン・ポスト」紙などに寄稿する。初著作となるThe Billionaire’s Vinegarは話題を呼び、「ニューヨーク・タイムズ」紙のベストセラーリストに挙がった。ウィル・スミスらの製作で映画化の話も進んでいる
佐藤桂[サトウケイ]
翻訳家。上智大学文学部英文学科卒業(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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takao
3
ふむ2022/08/20
michi
1
なかなか進まないけど最後の方は面白かった。クリスティーズのプロードベント、黒幕のローデンストックにお金持ちのみなさんが振り回された一大騒動。ワインの価格って納得できるかどうか、価値観が違って難しい。コストパフォーマンスだな!2023/06/28
メガネ
0
1985年、ロンドンのクリスティーズで一本のワインが競売にかけられました。そのワインは「シャトー・ラフィット1787」。落札したのはアメリカの実業家・フォーブズ。落札額は当時の為替でなんと3000万円。なぜ、そのような高値で落札されたのか。それはこのボトルの所有者がアメリカ第三代大統領トーマス・ジェファーソンだったから。しかし、落札後このボトルの真贋を巡って、激しい攻防が繰り広げられます。ワインという嗜好品が当時からどれだけ人々を魅了していたのか、この本を読むことで感じることができました。2014/03/26
Makoto Odamaki
0
一本3000万円という超高価なワインの贋作話。プレフィロキセラどころか1787年!他にも100年以上前のワインがバンバン出てくるので感覚が狂う。やたら詳細に書かれていて、展開が遅いので全部読むのに苦労した。結局、主犯のローデンストックが上杉隆みたいな人だった。単に古いワインの味の評価のうちは良くて、取り巻きも多かったのだけど、疑惑が持ち上がって、科学的調査になったら旗色悪くなって、最後は裁判沙汰。ちなみに最後にゲルマニウム検出器が出てくる。決め手となったのは今や日本でも有名なCs137あとは…わかるな?2012/12/24
caster1
0
ヴィンテージワインの真贋、そしてその中心人物ローデンストックをめぐる物語としてもスリリングで楽しめる。しかし、邦題になってる世界一高値のついたワインのぐだぐだな末路(ずさんな管理によってだめになる)を知ると、ワインて飲み物だよね?飲んでなんぼじゃないの?と思ってしまう。2010/09/27