著者等紹介
ブラッドベリ,レイ[ブラッドベリ,レイ][Bradbury,Ray]
1920‐。イリノイ州生まれ。少年時代から作家を志して創作を続け1941年にSF専門誌でデビュー。1947年には最初の短篇集『黒いカーニバル』を刊行。O・ヘンリー賞を二年連続して受賞したほか、多くの賞を獲得。ロサンゼルス在住
吉田誠一[ヨシダセイイチ]
1931‐1987。東京外国語大学卒業。英米文学翻訳家。ジョン・ディクスン・カー、ロイ・ヴィカーズ、ヒラリイ・ウォーらの作品などを翻訳(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
KAZOO
95
ブラッドベリの比較的若いころの短編作品集です。22の短編の中にはSF的なものから、幻想的なものやミステリー的なものまで含まれていて楽しめます。以前に読んだことがありますが、今回も印象に残ったものは「火龍」と「金色の目」で昔読んだころとあまり変わっていません。両方ともファンタジー的あるいはSF的な感じがするのですが、前者は最後にあっと言わせてくれます。2025/04/09
KAZOO
93
ブラッドベリにしてはなんか少し印象が弱い感じの作品集に思えました。短編集で22の作品が収められています。「10月はたそがれの国」や「太陽の黄金の林檎」などの作品集に比べるといまいちのような気がします。どちらかというとよりメルヘンチックな感じがしています。ただ読んでいて感情の起伏を感じないので自分の心を落ち着かせたいときに読むといいのかもしれません。2015/08/27
藤月はな(灯れ松明の火)
30
SFでノスタルジック且つ怖くて優しいブラッドベリの短編集。「時を翔ける少女」かある不吉な予感を連想させる「サルサの匂い」、深層意識と輪廻による不気味さがある「誰も降りなかった駅」、「華氏451度」のテーマをさらに削ぎ落とした「小ねずみ夫婦」、それを皮肉的に扱った「旅立つ日」、永遠に繰り返す火星による人々の入れ替えを描く「金色の目」がお気に入りです。2012/10/17
spica015
12
既読の作品も多かったけれど、やっぱりブラッドベリは素敵だなと思う。ホラーテイストの作品は少なめで、全体的にセンチメンタルで詩的な雰囲気に包まれている。ブラッドベリにSFやリアルさを求めているわけではなく、ただこういった雰囲気に浸りたいという気持ちを満たしてくれるから好き。「すばらしき白服」はバタバタしているけれどなんだか微笑ましい作品。「誰も降りなかった町」のラストは峻烈で痺れるような余韻。「金色の目」もいいけど、「いちご色の窓」のロマンチックさが堪らない。2018/01/05
hydrangea
11
こちらは大分以前から積んでしまっていましたw改めて読むと、結構作風の違いを感じるタイトルが多いように感じました。この辺は好き嫌いが多少分かれるかもしれませんね。全体でも300頁くらいで、かなり短めのストーリーがコンパクトに纏まっていますので、日常のふとした時間に読み進めるのも良いかもしません。2014/09/07