異色作家短篇集
レベル3

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  • サイズ B6判/ページ数 260p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784152087584
  • NDC分類 933
  • Cコード C0097

内容説明

たまたま行き着いた、その駅に存在しないはずの地下3階は、異世界への入口だったのか?名作の誉れ高い表題作をはじめ、独特の温かさ、優しさ、ユーモアを内包するファンタジックな短篇群を収録。

著者等紹介

フィニイ,ジャック[フィニイ,ジャック][Finney,Jack]
1911‐1995。ウィスコンシン州生まれ。12年間コピーライターをつとめたのち、1947年に『EQMM』誌の年次コンテストで特別賞を獲得してデビュー。幻想味の濃い作風で人気を得る

福島正実[フクシママサミ]
1929‐1976。旧樺太生まれ。作家、翻訳家、編集者。『SFマガジン』初代編集長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

かりさ

65
時空ものに幻想や郷愁さを織り込んだ短篇集。「レベル3」から舞台であるゲイルズバーグ、地下三階、ラストの深い余韻に惹き込まれます。「こわい」「失踪人名簿」の奇想さ、「おかしな隣人」の秀抜な作風などどれも好き。甘美な異世界、書物で時間の旅… 「愛の手紙」の最愛の余韻があふれているうちにと、手に取りましが、フィニイ独自のファンタスティックでノスタルジー漂う作風に惹かれっぱなしでした。「雲のなかにいるもの」「青春を少々」のようなロマンチックな作品、「死人のポケットの中には」な印象深いものなど全てお気に入りです。2020/04/03

空猫

41
'60年代~はこういうSFの黄金期ですな。奇妙で少し怖い短編集。訳や内容には勿論古臭さを感じるけれど、どれもレベル高い作品ばかり。「蒸発願望」ってもう死語?『レベル3』『失踪人名簿』。変人は宇宙人ではなく…『おかしな隣人』『こわい』『潮時』。新聞記事が予言に?『ニュースの陰に』等がお気に入り。『ネコは…』からの『死人のポケットの中には』は、あーこういう「The徒労」話はDr.春日が好きそうだね。確かに時代遅れかもしれないけれど フィニィを始め古典名作がどんどん読めなくなってきてとても切ない。2022/04/20

みっぴー

37
『ゲイルズバーグの春を愛す』に続き、またまたジャック・フィニイの短篇集です。これまた恐ろしくハイレベルな作品が揃っていた、感心しっぱなしです。『レベル3』ーあるはずのない、地下鉄の三階に迷いこむ…なんだかハリー・ポッターみたいでワクワクしました。少し他の作品とは毛色が違う『雲の中にいるもの』『青春を少々』ーコメディチックに、理想と現実を描いた作品で、かなり甘い展開にニヤニヤ。『第二のチャンス』ー車に詳しければもっと楽しめたはず。『ニュースの陰に』ーマイベスト。この異色作家短篇集シリーズ、外れがないです。2017/10/08

拓也 ◆mOrYeBoQbw

36
SF短篇集。時間SFを中心に編まれたフィニイの短篇集。タイムループや人体ハック・ディストピアなど長篇でも実力が知られてるフィニイですが、短篇の場合は特に語り口の上手さと、ファンタジー&ロマンスのセンスが明確に分かりますね。アメリカでの初出は1957年、やはり朝鮮~ベトナム戦争を挟んだ東西冷戦の空気の中「ここじゃない何処か」「あの平穏な日に帰りたい」が強く感じられる一冊。ゲイルズバーグも登場し、フィニイ・フリークには嬉しい一面もありますね(・ω・)ノシ2018/10/12

藤月はな(灯れ松明の火)

36
「潮時」の最後の文の意味になぜか無性にぞっとしてしまいました。「世界最初のパイロット」の語り手の状況下が可笑しく、「青春一滴」はちょっと変わった心温まるラヴ・ロマンス。「死者のポケットの中には」の奇妙な状況下には「死刑台のエレヴェーター」を連想してしまいました。2012/10/29

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