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内容説明
誰が、なんのために、どうやって造ったのか?ストーンヘンジ、エイヴベリーをはじめ、ブリテン島・アイルランド各地のストーンサークル、ドルメンなど50カ所以上の巨石遺跡をめぐり歩き、謎と威厳を湛える石たちを撮影。遺跡にまつわるケルトの伝説、民間伝承、古代の天文学などの説も紹介しつつ古代人たちの営みを垣間見る美しい写文集。
目次
イングランドの巨石(巨石文化の到達点か、大いなる異端か―Stonehenge;ストーンヘンジ周辺の遺跡 ほか)
スコットランドの巨石(月の降りる台座―Loanhead of Daviot,East Aquhorthies,Midmar Kirk;ゴルフ場の三人―Lundin Links ほか)
ウェールズの巨石(アーサー王の岩―Carreg Coetan Arthur;女神の子宮―Pentre Ifan ほか)
アイルランドの巨石(「横石族」の長き旅の果てか―Droumbeg;丘の上の三本指―Gurranes ほか)
著者等紹介
山田英春[ヤマダヒデハル]
1962年東京生まれ。1985年国際基督教大学教養学部卒。出版社勤務を経て現在ブック・デザイナー。1990年代前半からイギリス・アイルランドを訪れ古代遺跡の写真を撮り歩く(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
姉勤
37
アイルランド島とブリテン島を訪ね、ストーンヘンジに代表される巨石遺跡、各地に残るストーンサークルや孤立岩、怪奇に積まれた石組みを巡る。イングランドに始まり、スコットランド、ウエールズ、そしてアイルランドへ辿り着く。旧石器時代より、時代も様式も異なり、当然民族さえ定かでなく。祭祀場、カレンダー、ランドマーク、用途も目的も諸説あり、そして伝説も様々だ。時に人影にも見えるそれは、人を石にした神や悪魔の仕業とされ、 当地的に円卓の騎士を連想させる。大判で美しい写真はロマンと寂寥を掻き立てるのに、十二分だ。2019/07/08
雪紫
27
様々な巨石と遺跡が絡んだ写真は圧倒。でも写真だけじゃなく、地方の歴史や文化の説明も絡んだ濃い一冊。なんという情報量。2020/03/05
内島菫
24
石は時間の塊あるいは欠片であるにしても、その色合いや形、肌触りだけでも何だか不思議で気になる存在。小さい頃、気に入った小石を集め缶の中に入れて大事にしていたことを思い出す。ここで扱われるのは遥か昔からその場に立ち続ける巨石であり、その佇まいには周囲の風景とあいまって、古代文化の意図をこえた、あるいはそれとは関係なく石自体の持つ味わいや風格、神秘を感じる。巨石遺跡と天文を結びつける視点ももちろん面白いが、私は石たちの傍らに立って彼らの眺めている景色を一緒に眺めてみたいようなそんな気分になった。2020/12/25
いおむ
23
とても美しく景色の中にたつ巨石の幻想的な佇まいに魅了される。実際に現地で目のあたりにすれば圧倒されるのだろう。解説文も丁寧で良本。図書館借り読み。2024/01/15
Yoko
8
ストーンヘンジに関するドキュメンタリー番組で、この方の巨石の写真を見て、とても魅力的だったので図書館で借りてみました。写真集かと思いきや、かなり詳しく幅広い観点から説明されていて、学術書と言えるような写文集でした。10年間も現地を取材して撮影したようですが、イギリスにこんなに素晴らしい巨石文化があったのだと初めて知りました。ギリシャの遺跡を回るのは好きでしたが、イギリスの巨石を巡る旅もしてみたいなと思いました。2019/08/10