マラケシュの贋化石〈上〉進化論の回廊をさまよう科学者たち

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  • サイズ B6判/ページ数 255p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784152086853
  • NDC分類 467.5
  • Cコード C0045

内容説明

贋作化石に刻まれた進化学の魅力ここにあり。グールド得意の蘊蓄を織り交ぜて、深遠な科学の世界に読者をいざなう大人気科学エッセイ最新刊。

目次

第1部 古生物学誕生にまつわる逸話―化石の正体と地球の歴史(マラケシュの贋化石;山猫の眼光をも出し抜いた自然;陰門石はいかにして腕足動物になりしか)
第2部 創造の現在―三人の偉大なフランス人科学者は革命の時代にいかにして自然史学を確立したか(発明された博物学の文体;ラヴォアジエの図版は語る;パリで育つ樹木―ラマルクによる蠕虫の区分と自然の再生)
第3部 ダーウィンの世紀と現代―ヴィクトリア朝英国の四大ナチュラリストに学ぶ教訓(ライエルの知恵の柱)

著者等紹介

グールド,スティーヴン・ジェイ[グールド,スティーヴンジェイ][Gould,Stephen Jay]
1941年米国ニューヨーク市生まれ、2002年死去。ハーヴァード大学教授として、長年にわたって古生物学、進化生物学の研究に従事する一方、『ダーウィン以来』以降の一連のエッセイ集や、『ワンダフル・ライフ』『フルハウス―生命の全容』など、ポピュラーサイエンス書を数多く著し、世界中でファンを獲得している

渡辺政隆[ワタナベマサタカ]
1955年生まれ。サイエンスライター、文部科学省科学技術政策研究所上席研究官、和歌山大学客員教授、早稲田大学非常勤講師(進化学)などを兼務。専門は進化生物学、科学史、科学コミュニケーション。第4回日本進化学会教育啓蒙賞受賞(2004年)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

塩崎ツトム

4
生物学の合間合間に起きた、「結果的に間違っていた(絶滅した)けれど当時は超絶斬新で核心的だった」アイデアを思いついた進化学曙史。……そういえば、著者のグールドも、本書のコラムに書かれるべきポジションの科学者になってしまったのだよなあ。2013/12/03

pushuca

1
簡単に読み進める事が出来るエセーではない。だが、事前に何の知識もなくても、十分に楽しめるだろう。勿論進化論に対する知識や自前の考えがあれば、その分だけより楽しむ事が出来る。 だが、この本を読んで、今迄ダーウィンを超えたと信じていた自分なりの進化論が、ダーウィニズムによって駆逐されたラマルキズムそのものだった事が分かり、愕然としている。2022/12/05

YJ

1
モロッコに行く前にマラケシュの贋化石部分だけ読んだ。当時は正しいと思われていた、発見や説が今となっては全くの間違いだったりするのが面白い。ラマルクとダーウィンも今では扱いが全然違う。2017/11/05

きざはし

1
ベーコンのイドラ、『博物誌』のビュフォン、ラヴォアジエの地質学への功績、ラマルクの分岐モデル、ライエルの斉一説とポッツオーリの柱。1章あたりの頁数が多くなってハードルが上がった。2011/09/05

kazuyasi

0
古生物学者や地質学者の”敗者側”もしくは”勝利者の汚点”のエピソードを人間的な面から描いている。例としては表題にもなる贋化石、巧妙に発掘場所に隠された化石の”贋作”を”世紀の発見”として紹介してしまったエピソード等。 例外は地質が周期的に変化し堆積したことを示したラボアジェくらい。ただしラボアジェもまた歴史の犠牲者となり胸を張って断頭台へ向かう。 特に好きなのはガリレオの所属する山猫アカデミーの話。科学の陥りがちな話とガリレオの暴走を止めれなかった理由が分かりやすく説明される(それも推測だが)。2012/04/30

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