ワイルド・キッド

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  • サイズ B6判/ページ数 173p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784152086655
  • NDC分類 923.7
  • Cコード C0097

内容説明

だいたいにおいて、僕というのは70点の人間だ。とりたててすぐれているわけでもなく、何をやっても中途半端。これといって特徴のない、どこにでもいるごく普通の中学生だ。その雨の日、僕はむかっ腹を立てて発作的に家出をした。台北の街でふらりとゲームセンターに入ったのが、僕の運命を決めた。声をかけてきた不良少年は、わけもわからずにいる僕を殴りつけた。だがそれをきっかけに、彼、曽阿治と僕は親しくなった。連れられていった廃車場で、僕はさらに多くの、奇妙で魅力的な若者たちと出会う。皆、台湾の裏社会でヤクザに揉まれ、ワイルドな日々を送っていた。僕はずるずると彼らの生き方に染まっていく。ヤクザとの闘争に巻きこまれ、刹那的な暮らしをするうち、僕の人生を変えるようなできごとが次々と起こり…。「台湾の村上春樹」とも評される当代随一の人気作家が、軽やかな少年の語り口にのせ、現代台湾社会の底辺にたむろする若者たちの姿をリアルに描いた青春小説。

著者等紹介

大頭春[ダアトウチュン]
1957年、台北に生まれる。輔仁大学および同大学院で中国文学を専攻。1976年、19歳のときに張大春名義で処女作を発表、文学賞を受賞するなどして一気に注目を浴びる。さまざまに工夫を凝らしたスタイルで次々と作品を生み出すかたわら、テレビに出演したり、大学で教鞭を執ったりと精力的に活動し、1980年代後半には台湾を代表する人気作家となる

岸田登美子[キシダトミコ]
北海道出身、東京在住
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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