内容説明
1903年、結婚生活の破綻した両親から生まれたウールリッチは、幼少期を父と革命期のメキシコで過ごし、10代のときにニューヨークに戻り、コロンビア大学在学中にF・スコット・フィッツジェラルドと比較される数冊の純文学を出版した。1930年代からパルプ・マガジンに数多の短篇ミステリを発表し、40年代からは長篇ミステリに進出し、アメリカのサスペンス小説の第一人者として見なされるようになった。MWA最優秀評論・評伝賞受賞作。
目次
第1部 夢(最初は夢をみる;フィッツジェラルドの後継者;霧のなかのハリウッド;奇妙なカップル ほか)
第2部 悪夢(パルプ・マガジン作家;短篇の量産;“ブラック・マスク”初登場;至高の短篇 ほか)
著者等紹介
ネヴィンズ,Jr.,フランシス・M.[ネヴィンズ,JR.,フランシスM.][Nevins,Jr.,Francis M.]
1943年、ニュージャージー州バイヨン生まれ。ニューヨーク大学法学部卒業。ミズーリ州セントルイス大学大学院教授。ミステリ作家、アンソロジスト、評論家。約20年間、ウールリッチ財団の文芸著作権・法律顧問を務めた。『エラリイ・クイーンの世界』(1974)でエドガー特別賞、『コーネル・ウールリッチの生涯』(1988)でMWA最優秀評伝・評論賞を受賞。セントルイス在住
門野集[カドノシュウ]
1962年、横浜市生まれ。一橋大学社会学部卒業。ミステリ翻訳家・研究家。日本のウールリッチ研究の第一人者
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感想・レビュー
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takao
3
ふむ2024/03/10
nightowl
1
繊細な一青年が作家となり、サスペンスの語り手として大御所になるまで。生涯について語り、書くことがあっても虚実入り混じるものが多かったらしい。そのため、作品史の部分が大半を占める伝記となる。『ノワール』である部分は再三語られているものの、ロマンチックさが激賞されていないのが歯痒い。サスペンス作家に転向する前の作品紹介が一番の収穫。時折垣間見せるエピソードは晩年の孤独さを予感させる。2011/01/28
ラシード
0
各作品への評価は著者の判断と割り切って読むのが良い。未邦訳短編・長編含めあらすじ説明がかなり丁寧。
べらし
0
その作品が何よりの人生の注釈となっているような作家に、伝記はいらないな2022/09/23
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