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Hayakawa nonfiction masterpiec
さもなくば喪服を―闘牛士エル・コルドベスの肖像

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  • サイズ B6判/ページ数 509p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784152086433
  • NDC分類 788.4
  • Cコード C0023

内容説明

現代スペインの象徴とも称される偉大な闘牛士エル・コルドベス。彼ははじめて正式に闘牛場に立つ日、心配する姉に優しく語った。「泣かないで、今夜は家を買ってあげるよ。さもなければ喪服をね」それは内戦下に生まれ、飢えから逃れる唯一の手段として闘牛士を目指し、時に重傷を負い、命さえ落としかねない険しい道を歩みはじめた青年の野心と決意あふれる言葉だった。それから4年。彼はその荒々しい技でスペイン各地に興奮をもたらし、首都マドリードの大闘牛場を熱狂する観衆であふれさせる。ひとりの貧しい青年が恐怖と苦痛を乗り越え示して見せた勇気に、人々は自分たちの未来を重ねたのだ。無の境遇に生まれた男が自らの強い意志で這い上がり勝利を手にするまでの壮絶な半生を鮮烈に描いた驚嘆と感動のノンフィクション。

目次

1 五月のある朝―マドリード
2 戦いの年―パルマ・デル・リオ
3 勇敢な牡牛―マドリード
4 飢えの年―パルマ・デル・リオ
5 闘牛―マドリード
6 マレティリャ
7 ファエナ―マドリード
8 狂った夏
9 真実の瞬間―マドリード

著者等紹介

コリンズ,ラリー[コリンズ,ラリー][Collins,Larry]
1928年9月14日、アメリカのコネティカット州生まれ。イェール大学を卒業後、UPIついでニューズウィーク誌の特派員として北アフリカ、中東、ヨーロッパの各地で活躍した。1954年にパリでラピエールと知り合ったのを契機に共著で第2次大戦中のフランスを題材にしたドキュメント『パリは燃えているか?』を発表、ついで執筆された『さもなくば喪服を―闘牛士エル・コルドベスの肖像』とともに世界的ベストセラーとなっている

ラピエール,ドミニク[ラピエール,ドミニク][Lapierre,Dominique]
1931年7月30日、フランス生まれ。パリ・マッチ誌の特派員としてヨーロッパ、アメリカ、アジアで活躍。優れたドキュメンタリー作品を多数出版、いまなお精力的な執筆活動を続ける第一級の作家である。熱心な慈善家としても知られ、81年にはインドに子供のための人道支援団体を設立、スラム街のハンセン病患者の救済にも尽力している。現在は妻とともにフランス在住

志摩隆[シマタカシ]
1931年生まれ。58年東北大学文学部卒、英米文学翻訳家
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ビブリッサ

76
闘牛士エル・コルドベスは、スペインのヒーローだ。牛と命を削りあう闘牛スタイルも極貧の幼少期からの利達も国民を熱狂させた。本書は、その時代のスペインの国状や格差社会を叙述し、人々の変革への渇望を一人の男を軸に描ききったノンフィクションだ。題名も素敵!弟の命を心配する姉に「泣かないでおくれ、今夜は家を買ってあげるよ、さもなければ喪服をね」芝居かと思うような言も国民性か。闘牛の山場「真実の瞬間」と言われる絶命の瞬間までは、対峙する牛と人間は崖っ縁ギリギリなのだ。死と踊り戯れ、その鉤爪から逃れる刹那は官能的だ。2017/11/05

oldman獺祭魚翁

24
僕の闘牛への考えをコペ転させた名著。「パリは燃えているか?」のラピエール&コリンズが最初に書いたノンフィクション。 この本を読めば闘牛の事、そしてスペインの近代史が理解できます。そしてあなたの闘牛への見方も変わります。この書評は255文字では到底書けません。→http://www.honzuki.jp/book/179733/review/184733/ 見つけたら是非読んで下さい。

umeko

9
闘牛士というだけで十分すさまじいエンターテイメントなのに、そこにたどり着くまでの半生もすさまじい。スペインの激動の歴史の中で、ここまで上り詰める力強さに圧倒されます。闘牛の血生臭さと、男の汗と、そして観衆の熱狂の世界が、奥深く感じられました。そこには理屈では表現できない興奮があるのですね。興味深く読みました。面白かったです。 2012/04/20

Happy Like a Honeybee

7
沢木耕太郎氏が絶賛したノンフィクション。 フランコ政権樹立など、スペイン内乱前後を背景に立身出世の物語。 大地主制度をいかにして超越できるかが、先進国へのステップと言えよう。識字率も悪くその日の食事すら欠ける当時のスペインで、英雄と称されるエルコルドベルの生き方を刮目して見よ!2017/07/25

ポン

5
沢木耕太郎さんが対談で角幡雄介さんにお勧めされていた作品です。訳本ということもあり、文体になれるのに時間がかかりましたが、ノンフィクションの表現方法を感じることができました。大作です。2021/02/12

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