ナショナルジオグラフィック・ディレクションズ
オアハカ日誌―メキシコに広がるシダの楽園

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  • サイズ B6判/ページ数 211p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784152085474
  • NDC分類 935
  • Cコード C0026

内容説明

人間存在を見つめる脳神経科医オリヴァー・サックスが深く愛するシダ植物と向きあうと…植物愛好家でもあるサックスはメキシコ南部のオアハカ州を訪れる―一週間におよぶシダ観察ツアーに参加するのだ。手にしたノートには、シダの楽園での出来事や目にしたものが喜びと興奮をもって細かに記されていく。また、観光客らしく、遺跡に残された古代文明の叡知に感嘆する一方でこの国の植民地時代の暗い歴史に思いをはせるなどそのまなざしの鋭さに変わりはない。博物学の彩りも豊かに読む人を魅了する、奥深い旅の“日誌”。

目次

第1章 金曜日
第2章 土曜日
第3章 日曜日
第4章 月曜日
第5章 火曜日
第6章 水曜日
第7章 木曜日
第8章 金曜日
第9章 土曜日
第10章 日曜日

著者等紹介

サックス,オリヴァー[サックス,オリヴァー][Sacks,Oliver]
1933年ロンドン生まれ。オックスフォード大学を卒業後、渡米する。脳神経科医として診療を行なうかたわら、精力的に著述活動を展開し、優れた医学エッセイを数多く発表

林雅代[ハヤシマサヨ]
青山学院大学文学部英米文学科卒、翻訳家
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

にがうり

8
この本を読むまで知りませんでしたが、著者は著名な作家で脳神経科医で、筋金入りのシダ(羊歯)マニアらしい。マニア仲間たちと、シダの宝庫であるメキシコのオアハカを巡った9日間の旅日誌。ツアー参加者の大半がシニアですが、子供のようなはしゃぎっぷりが伝わってきて楽しそうー。マニアックな植物もメキシコも好きなので、最初から最後までワクワク。写真は1枚もなく、シダの線画のイラストが何枚が挿入されているだけですが、さすが作家の旅日誌、文章だけでたっぷり楽しめます。2015/02/26

トッシー

2
『レナードの朝』や『音楽嗜好症』の著者で脳神経科医のオリヴァー・サックスは、植物愛好家。シダをこよなく愛する人達のグループの観察ツアーで、メキシコのオアハカ州を旅した時の日誌です。シダについては専門的すぎてよくわからなかったのですが、出発直前までゲートがわからないメキシコの空港とか、トゥーレの木やモンテ・アルバンの遺跡観光、メキシコの古代文明や歴史の話などもあり、メキシコ旅行記として面白く読めました。観光ガイドの話を聞きながら、珍しいシダを見つけるとそっちに夢中になってしまう愛好家たちの姿に思わずクスッ。2015/01/25

noppe

2
オアハカに旅行する前にと思い読んだ。シダマニアの話はとんと理解できなかったが、ときおり差し込まれるメキシコ、オアハカの歴史や文化の表現は生き生きとしている。遺跡モンテアルバンへと行くのが非常に楽しみになってきた。2014/01/09

小暮

2
シダ植物を愛する人達がメキシコを訪ねた際の日記です。一言で表すのなら「シダ植物の大好きな人達によるシダ植物の大好きな人のためのシダ植物の話」でしょうか。中南米の遺跡群に立ち寄った際にも歓声を上げて遺跡の石組みの隙間から葉を伸ばすシダに群がったりしている記述があるのですが、こういうの羨ましいと感じますね。専門分野が異なる知識人たちが、シダという趣味を通していろいろな話をしているのがまた楽しい。彼らによる多くのシダにまつわるちょっとした歴史やエピソードはシダ植物に別に興味が無い人にとっても面白いです。2009/12/13

cuipa

1
まず表紙が実に美しい!軽妙な文章も楽しい。素人(ガイド)(…あれ?)を完全に置き去りにしたマニアどもの内輪の熱狂ぶりが楽しい。しかし、同好の士とはいえ一国一城の主、他の人の話は基本聞き流しているのもなんとなく肩身狭くも笑える。ただ私はオアハカを心の故郷と思っているので、サックスまでもが現地で普通に暮らしている人々やその歴史にとんと無理解な「傲岸な白人観光客」に見えてくるのが切なかった。と思ったら解説でもそこに苦言を呈していて少しスッキリ。2015/09/24

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