内容説明
女性の身でオレンジ郡保安官事務所の殺人課を仕切る巡査部長マーシ・レイボーンには、試練の事件だ。保安官事務所の身内であるアーチー・ワイルドクラフト保安官補の自宅で惨劇が起きたのだ。妻のグウェンがバスルームで射殺され、アーチー自身も頭部に銃弾を受けた人事不省の状態で発見されていた。状況から見て、妻を射殺したアーチーが自らにも銃口を向けた無理心中事件と思われる。しかも彼ら夫婦は身分不相応の邸宅に住み、収入以上の生活を送っていた。経済的に追い詰められたアーチーが、覚悟の行動を起こしたのだろうか?だが、マーシは割り切れないものを感じる。状況に不自然な点が多過ぎるうえ、周囲の語る事件前の夫婦の生活からは事件の前兆すら嗅ぎ取れないのだ。やがて昏睡から覚めたアーチーは記憶の一部を失っており、自らの無実を語ることも出来ない。マスコミの圧力が高まり、マーシの疑惑をよそにアーチーの起訴を急ぐ検察局。だが彼女は事件の陰に大きな闇の存在を感じはじめていた―『サイレント・ジョー』でアメリカ探偵作家クラブ賞最優秀長篇賞を獲得した著者が放つ、最新傑作。
著者等紹介
パーカー,T・ジェファーソン[パーカー,Tジェファーソン][Parker,T.Jefferson]
ロスアンジェルスに生まれ、南カリフォルニアで育った。オレンジ郡のパブリック・スクールを卒業後、1976年にカリフォルニア大学アーヴィン校で英文学の学士号を取得。78年から新聞記者として働き、三度にわたってオレンジ郡のプレス・クラブから表彰されている。この記者生活で得た情報や経験を活かし、85年に作家デビュー。以後順調に執筆を続け、長編第九作となる『サイレント・ジョー』(2001年)でアメリカ探偵作家クラブ賞最優秀長篇賞を受賞した
横山啓明[ヨコヤマヒロアキ]
1956年生、早稲田大学第一文学部演劇学科卒、英米文学翻訳家
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感想・レビュー
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わたなべよしお
kan143
ブル-ス
yooou