内容説明
一九二三年、夏。ハーディング大統領は、遊説先のサンフランシスコで謎の死を遂げた。大統領は生前、「おそろしい秘密を知ってしまったら、きみはどうするかね?」と、誰かれなくもらしては、怯えていたという。暗殺の可能性もささやかれるなか、死亡前夜に大統領が奇術ショウに特別ゲストとして参加していたことから、ショウの直前に大統領と二人きりで打ち合わせを行なった、人気奇術師のカーターに暗殺の嫌疑がかけられる。シークレット・サーヴィスや新聞記者、そして奇術のライバルたちが、カーターの背後関係を洗い始めた。カーターが一介の奇術師から、ショウの真打ちに出世するまでには、あのフーディーニを巻き込み、関係者に死者も出すような、相当あぶない駆け引きがあったらしいが…フーディーニと並び称された実在の大奇術師チャールズ・カーターが仕掛けた、歴史をも動かす最高のイリュージョンとは。
著者等紹介
ゴールド,グレン・デイヴィッド[ゴールド,グレン・デイヴィッド][Gold,Glen David]
カリフォルニア大学アーヴィン校創作クラスを受講後、新聞記事や、映画・TVの脚本も手掛けるフリーライター。2001年に処女小説にあたる本書Carter Beats the Devilを上梓。発表早々、アメリカでベストセラーとなり、アマゾン・ドットコムの2001年ベスト・ブックスに選ばれるなど書評誌に絶賛された。英仏独など6カ国で翻訳され、海外でも高い評価を受けており、トム・クルーズによる映画化が進行している。現在、喜劇王チャップリンを題材にした作品を執筆中。南カリフォルニア在住
島村浩子[シマムラヒロコ]
1989年津田塾大学学芸学部英文学科卒、英米文学翻訳家
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