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時間・愛・記憶の遺伝子を求めて―生物学者シーモア・ベンザーの軌跡

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  • サイズ B6判/ページ数 426p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784152083883
  • NDC分類 467.2
  • Cコード C0045

内容説明

遺伝子に突然変異を起こさせたショウジョウバエを巧みに用いて、ベンザー一派の科学者たちは、時間感覚に異常をきたす遺伝子、記憶力に影響する遺伝子、そして愛の生活に決定的な変化を加える遺伝子を次々とみつけだし、その成果はいまや、マウスやヒトにまで援用されつつある。もはや科学者の好奇心が躍動する余地のないゲノムビジネスを尻目に、ベンザーたちが切り拓いた「行動の遺伝学的解剖」という分野が、21世紀科学のもっとも新鮮で刺激的な最前線になったのだ。数々の天才的な閃きがちりばめられた、その最初期から現在にいたる経過をあますところなくまとめあげた、ピュリッツァー賞作家ワイナーの最高傑作。全米書評家協会賞受賞。

目次

第1部 オッカムの城(かくも単純な発端;白眼のハエ;生命とは何か;天子の指;新しい研究と暗い片隅)
第2部 コノプカの法則(最初の光;最初の選択;最初の時間;最初の愛;最初の記憶)
第3部 ピケットの突撃(ショウジョウバエの腕;本能のクローニング;本能を解読する;焼き焦がされた翅;神の芸術作品;パヴロフの帽子;荒涼たる山;われわれの状態の結び目;ピケットの突撃)

著者等紹介

ワイナー,ジョナサン[ワイナー,ジョナサン][Weiner,Jonathan]
1953年ニューヨーク生まれ。ハーバード大学を卒業後、科学雑誌「サイエンス」で編集者およびライターとして活躍したのち、科学ジャーナリストに。著作としては、ダーウィンフィンチの進化研究をあつかい、1995年ピュリッツァー賞を受賞した『フィンチの嘴』(ハヤカワ文庫刊)が著名

垂水雄二[タルミユウジ]
1942年大阪生まれ。京都大学大学院理学研究科博士課程修了。出版社勤務を経て、1999年よりフリージャーナリストとなる
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

belier

2
シーモア・ゼンザーの自伝を通して、黎明期の分子生物学研究者たちの奮闘が生き生きと語られる。ただ文体が重く、明晰とは言いがたいため、この分厚い本の後半は読み進めるのがつらかった。2017/11/19

ロッシ

2
生命科学者の伝記である。親から子へ、見た目だけでなく、行動も遺伝するようだ。自分は曾祖父に気性が似ていると親戚から言われたことがある。当然、曾祖父は、自分が生まれる前に亡くなっている。やはり、これは遺伝なのか。2013/03/09

イシ

1
今年のノーベル賞を見て慌てて読みだしたというわけでもないですが…ちまちま読んで読了 ベンザーと彼の師匠、弟子、ライバルが分子生物学をどう押し上げてきたかが描かれている。大きなボスの下で重要な問題を研究して新しい分野に大きな貢献をした博士課程の学生やポスドクの話を読んで、「自分がやるべき問題」が何なのか考えるきっかけになった。 時代性が大事だとも思った。ベンザーが物理から生物、ファージからハエに移ったときに考えたことは、利根川進が化学から生物、免疫から神経に移ったときに考えたことと同じなのだろう2017/12/19

黒胡麻

0
「生物の行動(時間、愛、記憶)は遺伝子に基盤を持つ」というのは今では常識だが、それをショウジョウバエの変異体の研究を通して解明していった科学者たちの話。今では当たり前に思える事でも、それが明らかになるまでは苦労の連続であり周囲からの風当たりもきつかったりする。2013/12/15

driver1988

0
デルブリュック、ルリアの伝記も読んでほしい。読み応えがあるから。2010/11/01

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