ミスティック・リバー

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  • サイズ B6判/ページ数 430p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784152083661
  • NDC分類 933
  • Cコード C0097

内容説明

通りで遊んでいた3人の少年に近づいてきた車から降り立ったのは、警官を思わせる男だった。男は3人を叱りつけ、デイヴを車に乗せると、相棒とともに走り去る。あとに残されたジミーとショーンは、遠ざかる車の中に囚われたデイヴを呆然と見送った。四日後、誰もが内心ではデイヴの帰還を諦めていた時、彼は自力で脱出してくる。だが、囚われの4日間に何があったかは、誰の目にも明らかだった。ジミーもショーンも、それを痛いほどに感じていた。25年後、いったんは犯罪社会に身を落とし、今は更生したジミーを、悲劇が襲った。彼の19歳の娘が、何者かに惨殺されたのだ。事件の捜査を担当するのは、刑事となったショーン。そして捜査線上には、かつての友人デイヴが浮上した。必死の捜査を展開するショーン、犯罪社会のコネを使って復讐をはかるジミー、妻にも告白できない秘密を抱えるデイヴ。そして、彼らの家族もまた苦悩する。親を、夫を、子供を、友人を失う畏れに苛まれながら。新たな悲劇の幕は、すでに上がっていた…。

著者等紹介

ルヘイン,デニス[ルヘイン,デニス][Lehane,Dennis]
1994年に『スコッチに涙を託して』で作家デビューし、シェイマス賞の最優秀新人賞を受賞。その後、同作に登場した私立探偵パトリックとアンジーのコンビを主人公にしたシリーズ作品を五作発表している。1996年には監督、脚本を担当した長篇映画NEIGHBORHOODSを、自らの手で製作した。現在はボストン近郊に、妻と二頭の犬とともに住み、小説の次作と、映画脚本を執筆している

加賀山卓朗[カガヤマタクロウ]
1962年生れ、1985年東京大学法学部卒、英米文学翻訳家
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

GaGa

39
映画を先に見て、それから小説なのですが大失敗。映画はどうして、ああなっちゃったのかな~これは本当に余韻の漂ういい小説です。ルへインの中でも上位になる作品なのに。後味の悪さも小説の良さを映画はまるでいかせていない。映画を見て小説を読んでいない方、必読です。正直映画の不出来&原作の良さは「インシテミル」以上です。2012/12/11

星落秋風五丈原

22
デイヴが誘拐された話。誰もがなかったこととして見まいと する。忘れようとする。ほかならぬデイヴの母までも。でもみんなは確実に覚えていて、デイヴを見る度、何がしかの感情が沸き起こるのを押さえることができない。ないようにふるまいながら、流れ続ける感情、記憶。それはまさにミスティック・リバーである。おそらく映画では主人公になるのでは?と思われるショーンは妻ローレンの浮気に傷付き、 生まれた娘も自分の子かどうか自信がない。 指に出来たささくれのような作品だ。2002/02/07

koo

8
 25年前、11歳だった幼馴染のショーン、ジミー、デイヴのうちデイヴだけが幼児性愛者に誘拐される事件が起こる、25年後ジミーの愛娘が惨殺される事件が起こり3人が再び交わるようになるのがメインストーリー。親兄弟に当たり前の様に犯罪者がいる家族、アメリカの田舎特有の狭いコミュニティで起こる因果応報な悲劇が描かれ自分が読み始めに思った以上にサスペンスというより残酷な人間ドラマ中心のクライムノベルでした。後味の悪さも含め自分には合いませんでした。2025/04/02

midorino

6
「ラストチャイルド」の解説で紹介されていたので読んでみた。タイプの違う3人の男たちと、少年時代の誘拐事件。登場人物の心理がしっかり描かれていて読みごたえがあった。娘を亡くす父親の姿は胸にくるものがあり、不穏な空気が流れ始めるあたりから「やめてあげて・・・」と、その先で待っているものが分かっているのに無事を祈ってしまった。町の雰囲気、人々のしがらみ、住む場所による格差など、これがアメリカなんだろうか、と思いながら読んだ。2017/11/08

嘉月堂

6
「夜に生きる」が面白かったのでこちらも読みました。この本も大変面白かったです。読メを通してデニス・ルヘインを知りまして大変感謝いたしております。まだまだ知らない凄い作家さんがいるんだなーと思いました。ミステリーとしてよりも、ちょっと前のアメリカを描写した小説として私には非常に面白かったです。ミステリーとしては「何だよ。いつまで犯人はっきりさせねーんだよ。」といった感想を持ちました。2014/04/19

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