内容説明
見分けのつかぬ家がずらりと並ぶロングアイランド郊外の新興住宅地。その一角の朽ちかけた家に、一人のシングルマザーが引っ越してきた。彼女の名はノラ・シルク。8歳の息子と生後11カ月の赤ん坊を連れてやって来た。離婚を罪悪のように考えるお堅い住人は、ノラに冷やかな視線を投げかける。彼女は専業主婦の輪に入れてもらえず、息子は学校でいじめられる。それでもノラはひるまない。おしゃれでセクシー、開放的なその生き方に、やがて大人も子どもも、男も女も魅了され、それまでの人生を捉え直すようになる。そしてある日突然、一人の主婦が家を飛び出してしまった…。自分らしい新しい人生を求めるシングルマザーが平凡な町に吹きこむ自由の風を、マジカルに描く感動作。
著者等紹介
ホフマン,アリス[ホフマン,アリス][Hoffman,Alice]
1952年ニューヨーク生まれ。アデルファイ大学、スタンフォード大学を卒業後、作家活動に入る。マジックと現実を巧みに織り合わせた作品を得意とする。『タートル・ムーン』でミステリ的要素を取り入れ、1992年のハメット賞を受賞した
岡真知子[オカマチコ]
神戸大学文学部英米文学科卒、英米文学翻訳家
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感想・レビュー
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鏡也
19
七番目の天国ってタイトルだから宗教色強いかなぁと思ってたけど、そうでもなかった。シングルで生きるって大変なんだな。ノラの自由奔放な生き方に学ぶというか感化されて、連鎖的に物語が進んでゆく。日常をそのままではなく、幻想的な世界として描いてある点に好感が持てた。一夜にして物事が変化したように見えることがあるけど、それは自分自身の成長で見方が変わっただけなのかもしれない。他の作品も読んでみたい作家さん。2017/04/27
カプリ
0
プリティカル・マジック(映画しか見てないけど)みたいに不思議なおまじないとか能力が出てくるんだけど、舞台であるアメリカの1960年前後なせいか、時々よく分からない描写があった。それがなければ、ある地区の住人たちの日常を描いた普通の作品というかんじ。 もう一度読みたいというほどでもないが、読み終わった後、特に後味が悪いとか不快な気持ちになるというストーリーでもなかった。2016/10/20
南村茉凜
0
エースとノラが結婚しないのは残念´д` ; けど、ノラのシングルマザーとしての生き方もいいかも。2014/11/29