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内容説明
「2より大きいすべての偶数は、二つの素数の和で表わすことができる」これが、200年もの間、証明されたことのない難問「ゴールドバッハの予想」である。ギリシャの田舎に隠棲するペトロス伯父は、かつて天才的数学者だった。その伯父でさえ証明できなかった難問こそが「ゴールドバッハの予想」であった。そんな伯父は一族から「嫌われ者」あつかいされているが、甥のわたしだけは彼を敬愛している。だから、伯父は「ゴールドバッハの予想」と苦闘した過去をわたしにうちあけたのだ。その闘いは、若き日の伯父が留学したドイツで幕を開けた…。数学の論理と美が思考を刺激し、学者の狂気の人生が心をうつ。数学の魔性に惹きこまれた男の数奇な人生を紡ぎ出す稀代の物語。
著者等紹介
ドキアディス,アポストロス[Doxiadis,Apostolos]
1953年、オーストラリアに生まれ、その後ギリシャで育つ。15歳の時、コロンビア大学で数学を専攻。後にパリの高等学院(EPHE)で数学を本格的に学ぶ。卒業後、映画制作に携わり、監督・脚本を務めた第2作「Terirem」(1987年)がベルリン国際映画祭で国際批評家賞を受賞した。1985年、『A Parallel Life』で作家デビュー。現在まで小説を4作刊行している。3作目にあたる『ペトロス伯父と「ゴールドバッハの予想」』は1992年にギリシャで発表され、その後アメリカ、イギリスなどで翻訳された
酒井武志[サカイタケシ]
1961年生。京都大学理学部卒、英米文学翻訳家。訳書に『シグマの誓い』ロブ・キーン、『追放者』ホセ・ラトゥール(以下早川書房刊)他
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感想・レビュー
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Motomi Kojima
文公
まねきねこ
shishi
レオンハルト=フリードリヒ=ソートイ