内容説明
自閉症と診断された九歳の少年コナーは、ぬいぐるみの猫を決して手放さず、奇妙な言葉をつぶやく。やがてその言葉は、彼の母親の恐ろしい過去を掘り起こしていく…圧倒的筆致で贈る驚愕の物語。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
月夜乃 海花
13
最初、自閉症と判断された男の子コナーは身体に4本のワイヤーをつけており、そして両手で猫のぬいぐるみの後ろ足を持っていた… 主人公の精神科医ジェームズと話していくうちにだんだん不思議な言葉を発するようになってきた。一方、コナーの母親であり、作家であるローラは不幸な子供時代を送っており、いつしか空想の世界に入っていくようになった。ローラが生み出した森の民の物語はローラの人生と一緒に変化していった。 この二つの話がどう絡み合うのか。 下巻に続く…2017/12/03
ゆっこ09
4
コナーとコナーの母親の世界が同時進行。母は多重人格か何かか?コナーがどうして奇妙な行動をするようになったかが気になる。ぶっ飛んでるなぁと思ったらフィクションだった。さぁ下巻へ。2015/10/03
shokokot
4
コナーの言葉や行動、ローラの話が不思議な世界を作り出している。ローラの世界は、空想なのか現実なのか読者もわからなくなる程リアル。 普通の物語なのに 少し難解な感じがするのはなぜだろう。。2013/05/30
だけど松本
2
再読。先生の患者に対する姿勢が子育ての参考になるかなと思って。結局自分は母親なので、叱ることもなくただ子供から言葉を引き出し聞き役ばっかりやってるわけにはいかないので直接的には参考にならないなと思ってそっち方面は関係なく物語を楽しむ。男の子のセラピーとその母親のセラピー(過去話)、そして母親の妄想の世界。3つの話を同時進行で読んでる感じなので、登場人物とかわからなくなったりする。妄想の世界の話はもう少しコンパクトにしてもいいのではと思う。2016/01/06
そら ふわりん
2
昔トリイのノンフィクション作品が大好きだったので、小説も読んでみました。やはり、実話の方か引き込まれますね。それに比べると小説は読みにくいです。セラピーの話は面白いのですが、ローラの虐待の話や空想の話は痛々しく感じ、読んでで辛かったです。唯一コナーが段々心を開いていく変化がうれしかったです。2013/05/20