内容説明
ビリーには誰もが惚れこんだものさ―心やさしく、筆まめな男、気のきいたおしゃべりで周囲を楽しませる陽気な男。第二次世界大戦から帰ってきたビリーといとこのデニスは、ロングアイランドの海辺で、アイルランドからやって来ていた娘エヴァとその姉メアリに出会い、恋に落ちた。夏が終わり、きっと戻ってくると約束してエヴァは故郷へ帰っていった。ビリーは連日、エヴァに宛てた手紙を書き、もどってくるときの資金まで工面して送りつづけた。だがある日、エヴァがアイルランドで亡くなったとの知らせが…。それ以来、ビリーはあの弾けるような輝きをすっかり失ってしまい、デニスや周囲の者は心を痛めた。後年、アイルランドを訪れたビリーがそこで見たものとは…。ひとりの女性をひたむきに想いつづけた男と、彼をとりまく人々の人生を通し、生への限りない希望を謳いあげる珠玉の物語。全米図書賞受賞作。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
星落秋風五丈原
8
1998年全米図書賞受賞作。わずか3日間の出来事の中にビリーの半世紀以上にわたる人生を巧みに織り込んでいく。アイルランド娘エヴァとの運命の恋。彼女の突然の訃報。メイヴとの結婚。墓参りをかねたアイルランドへの旅行。主題は善意の嘘。2000/01/24
…。
2
個人的に、まさに珠玉の作品だと思う。ちょっと読みにくいけど、なんとか終盤までくらいついてほしい。2010/03/09
livres
1
ずいぶん昔に読んだ本。第2次世界大戦のころの恋。無くなった主人公の人となりがお葬式の席で語られる。実らなかった恋。お酒におぼれる日々。それでもみんなビリーが大好きだった。
中玉ケビン砂糖
0
気分転換に。2014/03/19