内容説明
本書の幕開きは1912年11月、バルカン半島では長く続いたトルコの支配が崩れるきっかけとなる第1次バルカン戦争が勃発し、その結果トルコはヨーロッパの領土の大半を放棄する。イギリス、フランス、ドイツ、ロシアなどの列強は、その空白をにらんで水面下での駆け引きを繰り返していた―巨匠ライアルの久久の新作。激動の歴史を動かした男たちの、謀略と闘いの日々。冒険小説の巨匠が描く、英国情報部草創期の活躍。渾身の新シリーズ開幕。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
田山河雄
3
話に入っていくのが難しかった。説明らしき情景も固有名詞から推測させるらしい。ギリシャから呼び戻されたランクリンがフエリーで入ってきた場所が「コーク湾」とのから、そこがアイルランドらしいと推測させられます。スマホが普及していない初版(1999年)当初はさぞかし面倒だったでしょう。その後キール軍港やハンガリーのブダペストに展開するのですが、何故そこなのか事情も分からないので飲み込めません。そんな訳でスパイの引け目や敵との絡み合い、登場人物の息遣いなど手に余りました。もっと分かればいいのでしょうが2022/03/14
mittaka
2
草創期の英国情報局に加わったランクリン、オギルロイの二人が第一次世界大戦前夜のヨーロッパを舞台に、コリナの応援も得て、戦争が開始されるの防いだ。ハプスブルク家の相続順位法やバルカン半島をめぐる情勢など背景知識が少ないため、理解できないことも多く、読んでいて退屈に思う箇所があった。冒険小説というより時代小説であり、自分の役割に折り合いをつけていくランクリンに英国人らしさを感じた。2014/04/19
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