内容説明
15の物語には、人が熟年期以降に直面する、若さや力の喪失、孤独、絶望感などに対処するための英知が秘められている。各物語の謎解きをしながら、人生の後半での心の発達について、わかりやすく語る。
目次
10 自己統合と無垢
11 驚異の再生
12 媒介と超越
13 媒介と老年童話の物語
14 回帰と変容
15 完成された老年の人生
16 その後いつまでも
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
はる
3
ユング派其の儘を受け入れる と言った感じだろうか?! ー好きになった詩ー はっきりわからないもの それがいっそう心をそそる 心がときめくから、人は生きていこうとする 毎朝が誘惑 太陽は恐れを知らぬ子供のように親しげで どんな些細なことも楽しい 靴のかかとから抜きとる靴べら 歯磨き剤をのせた歯ブラシ どんな小さなことも楽しい いれたてのコーヒーも、焦げたトーストでさえ そして通りに出たときの 一陣の冷たい風 これは幸福感ではない、 ただ、なんとなく気分がいいだけ 2021/06/17
Fugusuke
2
年を取っていくことを、老化ではなく、加齢(エイジング)という言葉を使おうという風潮になっています。晩年は老いは衰退であり、成長や発展はほとんど無いと考えられていたそうで、人は死ぬまで成長と変容の可能性があることについて考えられ始めたのは、歴史上ではここ最近なんだそうです。それでも、いかに死にゆくかを根源的なテーマにして、年をとったからこその知恵や、生きてきたからこその影との対峙を象徴的に表現している童話は、ほんっとーにスゴイな!としみじみ感動致しました。2014/11/25
ちぃ
1
心理学を勉強していた大学生のとき、こんなかんじのシリーズにはまってたくさん読んだもの。童話の裏メッセージを面白かったり怖いと感じた一冊。
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