内容説明
1849年春、アイルランドの農夫の娘ブリジットは、貧しさに苦しむ故国を捨て、たった一人で新天地アメリカへと旅立った。ボストン行きの移民船に飛び乗った彼女は、その船上で、聡明でハンサムな青年パトリック・ケネディと出会う。二人は結婚し、温かい家庭を築くが、幸せな日々はあまりにも短かった。パトリックは不治の病に冒されていたのだ。残されたブリジットは、一人息子パトリック・ジョゼフの出世のため、全人生を捧げる決意をする。たとえそれが、どんなに悲劇的な運命を招くことになっても…。「ケネディ神話」を陰で支えた5世代の女性たちの壮絶な生涯を掘り起こし、封印された秘密を初めて明かす。アメリカを動かした一族の波瀾の歴史をドラマティックに描いた超大作ノンフィクション。
目次
“アイルランドの瞳が微笑む時”
ブリジットの旅
ハノン家とフィッツジェラルド家
市長の娘
“すばらしい成功”
“十年に一度の大恋愛”
ローズの青写真
苦い思い
ケネディ国家
“ロンドンはきっとすばらしいだろう”
“世界の終わりです”
“わたしたちはすべてを手に入れました”
汚名の日々
“屈しない性格”
兄の番人