内容説明
シチリアの因習的な田舎町に住むアンネッタは十六歳の少女。いつも両親のきびしい監視があって自由に行動することもできない環境のなかで、神様にあこがれ修道尼になりたいぐらい。はては神父が僧衣の下にはいているズボンにまであこがれる。だが、ズボンは男か淫売がはくものと母親に教えられ、男にはなれないアンネッタは淫売になりたいと思う。淫売といっても、この地方の用語では「奔放な女」という程度の意味。そして、その典型みたいな同級生アンジェリーナと親しくなり、裕福な彼女の家に出入りするようなになって、ニコラというボーイフレンドができたものだから、家族は大騒ぎ。ついには無理矢理、叔父のところへ追放を決められる…。シチリア島南西部の港町リカータを舞台に、昔ながらの因習に翻弄されながらも自由にはばたこうとする思春期の女の子の普通の生活感覚をみずみずしくユーモラスに描く。ヨーロッパで記脇的ベストセラーをつづける、十九歳の著者のデビュー作。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
夜兎
6
田舎の因習が終始息苦しかった。おぞましいシーンも沢山あったものの、ぐいぐい読んでしまった。2016/01/14
ゆりっぺ
0
１９９９年５月４日
saki
0
1994年4月読了2002/01/01
neeman512
0
表紙の女の子の絵が可愛かったので軽い気持ちで手に取ったら思ったのとちょっと違う内容で驚き。書いている現実は女性にとって過酷な環境なのに、常にどこかユーモラスな文章でさらっと読んでしまった自分にも驚き。2021/03/07
