出版社内容情報
ダニエル・キイスは小説家だが、この二作はノンフィクションである。ビリー・ミリガンの多重人格による無罪判決は社会的大問題になり、精神鑑定をした医師(合計一二人の精神科医と心理学者)と無罪判決をした判事(合計六人)には、囂々たる非難があびせられた.....。(立花隆『ぼくが読んだ面白い本・ダメな本 そしてぼくの大量読書術・驚異の速読術』145頁、より)
目次
第2部 〈教師〉の誕生
第3部 狂気の彼方
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ミカ
33
【図書館】ビリーの多重人格者発言は信用できない人もいるとは思う。でも、もし本当だったら・・・? マスコミ等の誹謗中傷に傷つきながらも生きることを選んだビリー。 「多重人格」に対する理解がもっと深まってほしいと心から思った本でした。2016/06/01
イトノコ
29
作家の前に現れた統合されたビリー=「教師」の人格。彼によってビリーの過去が語られる。一方地元メディアによるビリーの判決と治療へのバッシングが激しくなっていた。/上巻から続いて、犯行に至るまでの経緯が語られる。いや、アーサーとレイゲン、人格を全くコントロールできていないじゃん。異なる人格が入れ替わり立ち替わり現れて、混乱を極めるビリーの人生は読んでいて苦痛であった。しかし反社会的な人格が結局表に出てきてしまうのは何故だろう?それは根本になるビリーが反社会的な素因の持ち主ということになりはしないか?2022/11/26
ゆぎ🖼️
28
厳重な精神病棟や刑務所へ行ったり来たりの青年時代を過ごすビリー。数多くの役割をいろいろな人格でこなすがそこにお金が絡むとそれぞれの人格の嗜好で管理が難しくなり混乱して犯罪に走ったようだった。自分らしく社会生活をするには幼少期に受けた虐待と向き合い両親とも偽りなく話し合わないとならないのかもしれない。母親も人格障害があったようで被害者のように映っていたが、実際はよく分からない。2021/04/13
へーた
19
ビリーの多重人格を信じてる人と信じていない人でやはり接し方が全然違ってくる。信じてない側の新聞記事がひどいなーと思いつつ、信じてなかったらただの婦女暴行犯なわけだから仕方ないのかな。。とか考えたり。私は信じてますけどね。ビリーがその後人生を楽しく送ってそうでなりよりです。(描写は少しですが)2014/11/30
☆エンジェルよじ☆
17
題名は知っていたけど・・・・こんなに大変な生涯を送らなければならなかったとは知らなかった。続編があるらしいのでそちらも機会があれば読んでみたい。2013/02/17
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- 和書
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