内容説明
著者によって紹介されたアンダスン、サリンジャー、マラムード、ベロウ等、しなやかな深い眼による評論。
目次
アメリカ文学とは何か
アメリカ作家論(大草原のたくましい生活―クーパー;幻想の世界・南海の仙境―メルヴィル;ドライサーという作家;シャーウッド・アンダスンについての覚え書;ドス・パソスの問題―『U・S・A』研究ノート;スタインベック論;コールドウェル論―均衡破壊の文学;J・D・サリンジャーの『九つの物語』;時代に敏感な反応体の作家―ソール・ベロー;ユダヤ人的特質の凝縮―バーナード・マラムード ほか)
アメリカ作家私観(孤立者の姿勢―ヘミングウェイ;一匹狼の「城」―ジャック・ロンドン;主体の分裂 ほか)
イギリス作家論―附・タゴール論(青春の冒険への熱情と清純―スティーヴンスン『若き人々のために』;病身と奔放の女流作家―『マンスフィールドの手紙』;冬来りなば、春遠からずや?―ハッチンソン『冬来りなば』;現代の男女関係に知的な照明―ガーネット『愛のさまざま』)
推理小説論(翻訳探偵小説の「解説」とは…―フィルポッツ『赤毛のレドメイン家』;ひと癖もふた癖もある小説―チェスタートン『木曜日の男』;リアリスティックな作風―クロフツ『フローテ公園の殺人』;真実の中の謎―ノックス『まだ死んでいる』;知的な遊びの推理小説―クリスティー『鏡は横にひび割れて』 ほか)
歴史・ノンフィクション(ヒトラーの最後―ローパー『ヒトラー最後の日』;中国の横顔―ランドマン『赤い中国の横顔』;トロツキーの劇的運命―ドイッチャー『武力なき予言者』;ライシャワーのアメリカ論―『ベトナムを越えて』)
橋本福夫主要著訳書目録
解説(誠実、ねばり、そして軽み〈大橋健三郎〉;橋本先生とアメリカ文学〈井上謙治〉)